台風10号被害額 大分県内368億円超 うち道路や河川など約252億円
強い台風10号について大分県内はまもなく暴風域に入る見込みで、由布市の一部地域には大雨警戒レベル5の「緊急安全確保」が発表されています。
◆TOS児玉直輝記者
「午前5時半の佐伯市内です。強い雨が降り続いています」
強い勢力で県内に接近している台風10号。佐伯市蒲江では最大瞬間風速35.8メートルを観測しました。
また、29日午前6時30分ごろ大分県の中部・北部に線状降水帯が発生。
降り始めからの雨量は佐伯市宇目で468.5ミリ、由布市湯布院で456.5ミリなどとなっています。
土砂災害の危険度が高まっているとして現在、大分市や佐伯市など13の市と町に土砂災害警戒情報が発表されています。
◆TOS渡辺一平記者
「由布市挾間町の大分川沿いです。激しい雨によって川が増水していて川の水位は橋の表示のレベル4に迫っています」
大分市や由布市を流れる大分川などでは水位が上昇。氾濫危険情報が発表されていて今後も水位は上昇する見込みです。
また、由布市湯布院町では大分川水系の宮川が氾濫し浸水が想定される5つの地区に警戒レベル5の「緊急安全確保」が発表されました。
大分市など15の市と町には避難指示が発表されています。
強い風が吹いている佐伯市に中継が出ています。
◆TOS児玉直輝記者
佐伯市蒲江にある元猿海岸です。海岸から少し離れた高さのある場所からお伝えしています。海は非常に荒れていて大きな白波が幾重にも重なって海岸に押し寄せてきています。
地元の住民に話を聞きますときのうの朝から波が激しくなり出してゴーという激しい音を立てていたということです。
また風と雨もかなり激しくなってきていてこちらの蒲江では最大瞬間風速35.8メートルを観測するなど時折踏ん張らないと立っていられないような突風が吹いています。
今後台風の最接近に向け警戒が必要です。
◆TOS牧野夏佳記者
「JR大分駅です。普段はこの時間朝の通期時間帯で人が多く行きかいしていますがきょうは閑散としています」
交通機関にも影響が出ています。
大分県内を走る特急と在来線は全ての路線で始発から運転を見合わせています。
また、大分を発着する空と海の便は29日全便ですでに欠航が決まっています。
県教育委員会によりますと夏休み中の学校を除く県内の小中学校、高校など400校以上29日と30日の臨時休校を決めています。
30日の正午までに予想される24時間雨量は多い所で400ミリが予想されています。
大分県内はこのあと、全域が暴風域に入り30日の明け方ごろ最接近する見込みです。また臼杵市では44歳の男性が雨漏りのため屋根に上がった男性がすべり足首などを痛めました。
気象台では、引き続き土砂災害や洪水に厳重な警戒を呼び掛けています。