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言葉のプロも魅了する尾畠さんの生き方
スーパーボランティアとして知られる日出町の尾畠春夫さんは2021年4月、東京オリンピックの聖火ランナーを務めました。その約2週間前のこと。長年、登山道の整備をしている由布岳で1人の男性と会っていました。
――尾畠さんに声を掛ける男性
「きょうお相手をさせていただく糸井と申します。よろしくお願いします」
――尾畠さん
「糸井様?」
尾畠さんに声を掛けた男性は日本を代表するコピーライターの糸井重里さんです。言葉のプロである糸井さんですが、メディアを通して聞く尾畠さんの発言に魅力を感じていたといいます。
――糸井重里さん
「考えがもの凄くある人だなと思って。いつかあの人の話を聞きたいと思っていて。言葉を拾ってきて自分で磨いて自分のものにしている。そこがすごく面白い」
糸井さんの目的は尾畠さんのインタビューを撮影することでした。自身が手掛けるスマートフォンのアプリで動画を配信し、多くの人に尾畠さんの生き方をヒントにしてほしいと考えていました。
――糸井さん
「学ぶというのは尾畠さんにとってどういうことなのか、きょう話を聞きに来たんです」
――尾畠さん
「学ぶというよりも学ばざるを得なかった」
〝学び方〟の学び
幼いころは貧しく学校にほとんど通えなかった尾畠さん。食べるものにも困る中、生きる術を必死に学び、自分の鮮魚店を構えました。こうした経験がボランティアにも生きているといいます。
――糸井さん
「ちょっと自分よりできることがいる人がいたら、やってみたいなと思って真似をする?」
――尾畠さん
「真似はしないね、すぐには。これは将来ためになるかなとふるいにかけて、これはいらない、これもいらない、これは大事と。これから先を生きる宝にしようとするんです。ボランティアに行ってもそうです」
全国の人を魅了する尾畠さんの生き方や言葉は糸井さんにとっても魅力的に映ったようです。
――糸井さん
「ありがとうございました」
――尾畠さん
「・・ちなみに、お宅は何屋さんですか?」
――糸井さん
「何だと思うよね(笑)」
――尾畠さん
「おやっさん、話しやすい人だね!」
――糸井重里さん
「(尾畠さんは)学びたがる人だったし、学んできた人だったし、学び方の学びもしているというところまで含めて、(撮影した動画は)非常に重要なコンテンツになる気がします」
――尾畠春夫さん
「動画だろうが静止画だろうが関係なく、私は普通通りしたから、好きなようにしてもらったらいいです」
今回糸井さんが尾畠さんを取材した動画はスマートフォンアプリ「ほぼ日の學校」で配信されています。被災地などで多くの人を励ましてきた尾畠さん。その言葉は名コピーライターの心もつかみ、さらに多くの人に届けられています。
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