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全国でも3つの自治体しか実施していない18歳を対象にした成人式。
その一つだった大分県国東市が対象年齢を20歳に引き上げる方針を示した。国東市は満18歳を対象とした成人式を5月に初めて実施したばかり。
急な方針転換の背景には、対象となる「新成人たち」の声と新市長の決断があった。
「対象年齢は20歳」アンケート結果受け、市が方針転換
ーー松井督治国東市長(6月19日市議会)
「対象年齢は20歳、“20歳のつどい”の名称で開催したいと考えたい」
6月に開かれた国東市議会の一般質問で滝口由美子議員(無所属)が成人式の対象年齢について質問すると、松井督治市長は対象年齢を20歳にする方針を示した。
国東市では18歳を対象にした成人式を5月に初めて実施したばかり。
急な方針転換を表明するに至った背景は、市が実施したアンケート結果にあった。
アンケートの対象となったのは、5月の18歳成人式の参加者や地元の高校生などで、有効回答は590人だった。
その結果、18歳対象の成人式のみを希望した回答者は82人で13.9%だった。
一方で、18歳対象の成人式は必要なく、20歳のつどいだけを希望する回答は260人で44%を占めた。
開催時期については、国東市は従来8月のお盆の時期に開いていたが、他の多くの市町村と同じく成人の日の時期での開催を求める声がいずれも最多だった。
こうした結果を受けて、冒頭のような松井市長の答弁に至ったというわけだ。
「同窓会」の側面強い成人式
法務省などによると、全国では法改正後も20歳を対象にしたまま、成人式の名称を「20歳のつどい」などと変更して実施する自治体が大半だ。
そこには、成人式がそもそも成人を祝う式典というだけでなく、進学や就職などで別れた地元の友人と旧交を温める「同窓会」としての側面が強くあった背景がうかがえる。
国東市のアンケートでも現役高校生からは20歳での開催を望む主な理由として「18歳での開催は高校を卒業して間もないため、同級生と会うことに特別感がないから」との声があったという。
“18歳の成人式”わずか2年で幕
国東市では2022年と2023年に、すでに成人式を終えた20歳未満の世代については市が主催する「20歳のつどい」は開かず、満20歳を迎える2024年と2025年に恩師との同窓会のような形式で実行委員会主催で行うことを想定している。市の主催で行う式典形式の「20歳のつどい」は2026年以降となる見込みだ。
前市長の強い思い入れで始まった国東市のいわゆる18歳成人式は、アンケート結果を重視した新市長によって、わずか2年間で幕を閉じることに。
これで18歳成人式を行う自治体は全国で宮崎県三郷町と三重県伊賀市のみとなった。
※アンケートの対象者は、
5月の18歳成人式に参加した154人(うち76人が回答)
前年に経過措置として行った19歳成人式の参加者210人(うち58人が回答)
2024年以降に対象となる地元の国東高校と杵築高校の生徒計456人(全員回答)