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新しい支援の形 クラウドファンディング
温泉とアトラクションを融合させた別府市の『湯~園地』、日田市に登場した人気漫画『進撃の巨人』のキャラクターの銅像。この2つに共通しているのが『クラウドファンディング』です。
『クラウド』は群衆、『ファンディング』は資金調達という意味があり、インターネットを介していろんな人から資金を集める仕組みです。
2020年には新型コロナで打撃を受けた大分市の水族館・うみたまごが餌代を確保するために行ったことが話題となりました。
ビジネスのほか地域の課題解決にもつながると期待されていて、県内では他にもこんな取り組みがあります。
大分ゆかりのカメルーンからコーヒー豆を輸入
大分市の企業・TMT.JapanではサッカーW杯で、大分ともゆかりがあるカメルーンからコーヒー豆を輸入しようと計画し、クラウドファンディングを活用しました。
ビジネスを通じて、大分とカメルーンとの交流をさらに深めたい!という思いでクラウドファンディングを募ったところ、目標金額を上回る150万円近くを集めることができました。
国内でほとんど流通していないカメルーンコーヒーが返礼品としてもらえるプランが人気だったということです。
――TMT.Japan 横山朋樹代表
応援のメッセージの中で、「飲んだことがないので楽しみです」というコメントをいただく方が結構多かったので、クラウドファンディングを実施したことで気持ちの強さを一つギアを上げられたのかなと思っています。
被災した地域の宝を復興
一方、杵築市の奈多海岸でもクラウドファンディングを活用した取り組みが…。こちらでは沖合に八幡奈多宮の鳥居が建てられていて、初日の出の名所としても人気のスポットですが、2020年9月の台風では鳥居が無残にも流されてしまいました。
地域のシンボルを復活させたいと、取り組んだのがクラウドファンディングでした。
――八幡奈多宮総代会・藤永靖広 総代会長
寄附をどういう風に集めるかの会議をして、クラウドファンディングでやったらいいんじゃないかと。
その呼びかけをしたのがこちら、移住者の佐藤徹夫さんです。以前、神奈川で暮らしていた時にクラウドファンディングの経験がありました。
――クラウドファンディングを提案した佐藤徹夫さん
ピンチをチャンスじゃないですけど、ここの良さを全国に発信できるチャンスになるのではないかという風にひらめきまして、総代会の皆さんに相談しました。
佐藤さんはクラウドファンディングのホームページに鳥居の美しい写真を盛り込み、復興への思いを訴えました。その結果、目標金額を上回るおよそ280万円の支援が寄せられ、台風からわずか3か月で鳥居は再建できました。
――八幡奈多宮総代会・藤永靖広会長
佐藤さんが言ってくれなかったら、こういうことは多分無かったと思いますよ。新しい発想を今後はどんどん取り入れていくべきだと思います。
――クラウドファンディングを提案した佐藤徹夫さん
クラウドファンディングってそのページを全国の人が見られるものだから、特に地域の資源だったり、大切にしているものだったり、そういったものを宣伝することにはすごくいい手段なんじゃないかと思います。
新しいビジネスへの挑戦や地域の課題の解決につながる可能性もあるクラウドファンディング。あなたも活用してみてはいかがでしょうか。
2021年4月17日(土)放送のサタデーパレットより