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近年、罹患数が増えてきているのが前立腺がんです。
男性が罹るがんで一番多くなっています。
遺伝的要素も!
前立腺がんの原因ははっきり分かっていませんが、遺伝的要素が大きいと考えられています。
そのため、家族の中に前立腺がんに罹った人がいる場合は注意が必要です。
この前立腺がんの最新の診断や治療方法について、大分大学医学部 腎泌尿器外科学講座の秦聡孝准教授に話しを聞きました。
手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を操作する秦医師
前立腺がんとは
Q:前立腺がんはどんな病気ですか?
「前立腺という臓器は男性にしかありません。ですので前立腺がんも男にしか起こりません。以前からアメリカでは男性が罹るがん第1位でしたが、日本では比較的少ないということが言われていました。しかし、3~4前から日本でも男性が罹るがん第1位は前立腺がんになっています。初期にはほとんど症状がありません。逆に進行して骨に転移してしまうと、骨の痛みや関節の痛みが出てくることがあります。」
Q:原因は?
「遺伝的な要素が影響していると思われます。親や兄弟に前立腺がんの人がいると平均的な人に比べて2倍以上かかりやすく、2人以上いると5倍以上かかりやすくなると言われています。また、食事や生活様式の欧米化も関係しているという説もあります。前立腺は男性ホルモンの影響を強く受ける臓器です。したがって前立腺がんも男性ホルモンの働きが関連しているのではないかと言われています。」
検査に〝三種の神器〟
Q:検査方法は?
「血液検査が主流となっています。PAS検査といって血液の中の前立腺がんに関係するタンパク質の値を調べる検査です。非常に簡便で精度も高いですので、検診等で検査をうけることで早期発見につながります。泌尿器科医が前立腺がんの検査をするときには3種の神器というのがあります。PSA検査(血液検査)・超音波検査(エコー)・直腸診(前立腺を実際に触る)です。この直腸診は苦痛が伴うため代わりにMRIでの検査を行うようになってきています。」
Q:最新の検査方法があるということですが?
「がんの診断は、最終的に組織を少しとって顕微鏡で見てはじめて診断がつきます。この組織をとるという工程がMRIの検査室ではなかなかできません。通常は超音波検査をしながら組織を針で刺してとりますが、MRIであやしいと思っていた部分でも超音波では見えないということがよくありました。そこで近年では事前にとっておいたMRIの画像と組織をとるときの超音波の画像をヴァーチャルに融合しておいて検査をする機器が開発されて、前立腺がんの検査が正確にできるようになってきています。」
MRIと超音波の融合画像
Q:治療方法は?
「ロボット支援による前立腺全摘除術という手術がアメリカでは8割以上という時代になっています。大分大学でも2012年からロボットでの前立腺手術を開始しました。すでに400名以上の人が手術を受けています。安全で創が小さく出血量も少ないこともあり、手術後の回復も非常に早く患者さんにとっては大きなメリットのある手術だと思います。また、放射線治療の1つとして4mmほどの小さなカプセルを前立腺内に埋め込み、内部からがん細胞を死滅させる方法もあるなど治療方法は多くの選択肢があります。」
早期発見で根治可能!
「前立腺がんの場合、治療後の5年生存率はほぼ100%と言われています。これは早期発見の成果です。しかし、発見の段階で転移があったりする進行がんの場合は5年生存率が60%とかなり下がってしまいますので早期発見が非常に大切だと思います。」
前立腺がんの原因や最新の検査や治療方法について詳しく解説していただきました。
詳しくは動画をご覧ください。
最後に
前立腺がんの患者は50歳ぐらいから増え始め、加齢とともに増加するそうです。
50歳を過ぎたら検査を受けたほうがいいかもしれませんね(気になる人は40代から)。
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