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2021年に大分県大分市で起きた時速194キロの車による死亡事故は2月9日、発生から5年を迎えました。
2026年2月9日午後11時、遺族が現場を訪れ、この5年を振り返り改めて心境を語りました。

■控訴審判決は「危険運転」認めず「過失運転」 最高裁が判断へ
この事故は2021年大分市大在の県道交差点で右折車を運転していた小柳憲さんが時速194キロで直進してきた車と衝突し亡くなったものです。当時19歳の男が危険運転致死の罪に問われています。
福岡高裁は1月22日「進行制御が困難な高速度だとは認められない」などとして危険運転を認めた一審判決を破棄し、過失運転致死罪を適用。被告に対し懲役4年6か月を言い渡しました。
遺族は判決の翌日から、上告を求めるためインターネットで署名を開始。28日までの5日間で7万254人分の署名が集まり29日、福岡高検に提出しました。
受け取った福岡高検が上告しています。

■「弟の命はかえってこないが姉としてやってあげられるすべてのことはやってあげたい」
◆亡くなった小柳憲さんの姉・長文恵さん
「事故から5年目、みなさんにもこの時間帯のこの場所というのは見て欲しい。夜間で車の通りが少ない、こういう時間に弟は事故にあって命を失って5年が経つ。この前のことのように思っていたが、5年って結構前だなという感じがきょうはしています。今回高裁での判決は非常に残念で、これまで5年という自分のやってきたことのすべてを否定されたようなそんな判決だったが、検察が上告してくれてこれからも私は闘っていけるという、気持ちを新たにまた過ごしていきます」
(Qきょうはここで憲さんにどのような報告をした?)
「この間の高裁の判決のまま確定してしまえばすごく残念な結果を報告する日になったと思うが、まだまだ裁判は続いていくので、とりあえずまだ終わっていないということと、今後もしも見ていてくれるのなら見守っていてほしいということ。彼の命がなにかしら形となって今後残っていくと思うので、弟の命を決して無駄にしないという思い。今後も彼にうれしい報告はない。命は決してかえってこないので。だけど姉としてやってあげられるすべてのことはやってあげたい。これからもと思っている」

■「高裁の判決は非常にショックだったが、あのまま確定されなくてよかった」
(Q事故現場の道路には事故防止の看板が設置されるなど、事故当時と少しずつ変わってきているがどのように思うか?)
「(当時は)家族だけで来たが真っ暗だったなと思う。その後このように整備されて非常に明るい交差点になって、ここを通る人たちが少しでも減速してもらえるだけでもいいかなって思う。ここで死傷事故が起きないように願うだけ。『安全を誓う道路』になったのではないかと自分では思っている」
(Q5年という時間の経過についてどう感じる?)
「事故当時は母はバイクにも乗っていたが、現在は母はバイクも乗れないし、やっと歩ける状態。母の姿が月日を感じると思う。自分ではなかなか花を手向けることができないので、このようなときだけ連れてくるが、懐かしい思い出の場所ではあると思うが、寂しい悲しい場所でもある。ここにはいつでも来たいという気持ちでいつもいるが、なかなか連れて来てあげられない。ことしも歩けたって思うが、来年もここを歩く姿を皆さんに見せたいと思うし、来年は7回忌がくるのでそういった節目の1年前の母の姿をみなさんに見せることができたかなと思う」
(Q上告したことについて改めて思いを)
「高裁の判決は非常にショックだったが、あのまま終わるわけにはいかない。判決の日の途中から自分の中では湧き上がるものがあったし、あのまま確定されなくて良かったという気持ち」

■「最高裁での判例が、今後残っていくことが弟の命が形になるということ」
(Q全国的にも注目されている裁判、今後どのように闘っていく?)
「世の中にこういった被害者がいて、被害者の遺族がいてという私たちのこの訴えが全国に少しでも姿が届いてこのままではいけないと思う気持ちを皆さんにも思っていただけたらと思う」
(Q先ほど『彼の命がなにかしら形となって今後残っていく』と話していたが、具体的にどういう形になってほしい?)
「判決文の中でもやはりこの時速194キロという速度は一般道で起きた死亡事故で、多分一番速い速度だと思うが、これがなかなか危険運転に認めてもらえないということで、判決文の中にも『特別にこの事件を危険運転にはできない(※判決文 被告人に対してのみ特異な判断をそのまま維持することは出来ない)』とそういった発言があったかと思う。『今後直線道路で速度を出しても危険運転になることは、まずない』とそういった言葉に聞こえた。それでは今後、起きる事故すべてが認められないということになってしまうので、そういうことにはできないという気持ち。
なかなかこんなステージ(最高裁)に立てる遺族はいないだろうし、この最高裁までという道をせっかく作っていただいたので、その先は今、法改正の方でも数値基準があるが、その基準に満たすであろうこの数字でさえ、いま現行法で闘っている私たちと非常に乖離がある、そういった結果になるというのは私たちは当然納得ができないものなので、そこをなんとか私たちは危険運転にしなければ、認めてもらわなければということがあるし。これが最高裁での判例となる、それが弟の命の代わりと思うし、今後それが残っていくことが、弟の命が形になるということかなと思っている」

■「事件事故の1つ1つがきちっと捜査され立証できることが望ましい」
(Qどういった法律になってほしい)
「結局法律ではなかなか立証が難しいということが1つ問題だと思うし、今回数値基準という数値だけ決めるという形かもしれないが、この大分の事故の一審の時の立証、これが生かされないのであればどんな立証を今後、捜査をやっていけばいいのかというのもすごく警察も検察も悩み、あきらめることになりかねない。
事件事故は内容が様々ある。同じようなケースと言ってもそこは違った内容だと思う、なのでその1つ1つがきちっと捜査されて立証できてというのが望ましいと思うので、先例に沿うというそういったものだけに捉われず、今後『危険』という同じ文字だけど、違うというそういったことが使われないような、そういった裁判に今後なっていかなければ納得がいく遺族なんていないし、そこが一番乖離していると思う。『危険なことは危険だ』と、そういった法律になっていけばという思い」
