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30年以内に発生する確率が、「80%程度」とされる南海トラフ巨大地震。
国は31日、およそ10年ぶりに見直した被害想定を公表しました。
県内では最悪の場合、死者が1万8000人にのぼるとしいています。
◆名古屋大学 福和伸夫 名誉教授
「残念ながら被害そのものは大きく減じられなかったことが一番の大きな課題。何としても南海トラフ地震の被害を減らさない限り、この国の将来が非常に危ぶまれることを感じている。 そろそろ本気になって対策を進めてほしい」
南海トラフ巨大地震での被害想定の見直しを進めていた国のワーキンググループは31日、報告書を坂井 学防災担当大臣に手渡しました。
新たな想定では最悪の場合、全国の死者数は29万8000人に上るとされています。
住宅の耐震化や津波避難タワーの建設などの対策が各地で進んだものの、死者数は前回の想定から1割ほどの減少にとどまっています。
一方、県内では最悪の場合、およそ1万8000人が亡くなるとされていて、こちらは前回の想定よりも1000人ほど増えました。
建物の全壊・焼失は3万2000棟で、こちらもおよそ1000棟増えています。
県内の最大震度は震度6強で佐伯市、大分市、臼杵市津久見市、九重町が想定されています。
震度6弱は別府市、日田市、竹田市豊後高田市、杵築市、豊後大野市、由布市、国東市、日出町、玖珠町。震度5強は中津市、宇佐市、姫島村となっています。
津波の高さは県内で最大となるのが佐伯市で14m、次いで、大分市と津久見市が9mと想定されています。
そして臼杵市が7m。国東市、杵築市、日出町が6m。
別府市が5m。中津市、豊後高田市、宇佐市、姫島村が4mとなっています。
津波の到達時間は、最も早い場合、佐伯市で地震発生から16分後、津久見市が33分後、大分市と臼杵市が46分後となっています。
高精度となった地形データなどを解析した結果、前回の想定よりも広い範囲で津波による浸水が発生する恐れがあることが判明しました。人が流されてしまう可能性のある30cm以上の浸水は県内全体で7130ヘクタールとしていて、前回の被害想定からおよそ3割拡大しています。
対策は進められているものの、甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震。
佐伯市の防災の担当者は次にように話しました。
◆佐伯市 防災危機管理課松山美穂さん
「佐伯市では津波避難タワーや津波避難の高台を整備しつつ避難路も各地区に整備している。今後もより一層、死者数を限りなく0にするために私たちもハード面・ソフト面含めて検討を行っていきたい」
今回、国が被害想定を見直したことを受けて、県でも有識者会議で改めて検討し、防災計画に反映させていくとしています。