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訓練中6回目の事故
2月8日、大分県大分市の西大分ターミナルで訓練中だったホーバークラフトの3番船「Tanso(タンソウ)」がクッション材に接触し、船体が損傷する事故が起きました。突風にあおられたことが原因だということです。
ホーバーの訓練中の事故は今回で6回目。2月12日、運航会社の社長が会見を開き、説明を行いました。
衝突防止のポールに船が接触 衝突防止バーにもう少し柔らかいものを設置することも検討
◆大分第一ホーバードライブ 小田典史社長
艇庫にあたらないために設置されてる衝突防止のポールに船が接触しました。突風の影響で船が流されました。
元々、衝突していいものに当たったので、我々からすると、そもそも想定してるものに当たっている。
多少衝突防止バーが硬すぎるのではないかというところが検討材料として上がっているので、衝突防止バーにもう少し柔らかいものを設置するなどを検討しています。
船の損傷はものすごく軽微なものでした。
空港アクセスに対して、何かしらの影響があるのかという話ですが、実際ないと言うと嘘になりますが、我々の調整は順調に進んでいます。ですので、検査が終了次第、皆様に公表させて頂く流れは周遊の時と同じような形になると思います。
トイレを設置するか…ものすごく悩んでいる
(Q.3月就航が現実味を帯びてきている?)
その目標でやっています。
ただ、お客さんからトイレ(設置)の要望を頂いています。これをどうするのか、僕の中でも決めきれていない。そこも若干影響してくるかなと思っています。
この船は2時間に1回必ず寄港しなければならない。そうすると、「佐伯から空港直行便出そうか」とか「空港から中津の方まで行こうか」となると、多分2時間かかる。そういう事業の機会があった時にトイレがないと運航できないんです。
そういう問題もあるので、今、毎日トイレ付けるか付けないかというところをすごく悩んでいます。
個人的には設置した方がいいという結論。
ただ、付けることによって、大幅に運航が遅れるという話になれば、最初の方はトイレがなくて、しばらくして中間検査とかのタイミングでトイレを設置していくことも選択肢として考えています。
できることならば、空港アクセスがスタートする時にトイレを設置しておきたいという気持ちはあります。
私の年齢以上になってくると、乗り物にトイレが付いているか付いていないかが結構大きな問題。お子さんを持たれてるお母さんとかも、多分如実に乗り物を選択する時に問題になってくると思ってます。
ただ、トイレを付けることによって、もっと(就航が)遅れるっていう話になればトイレは後回しにする。空港アクセスの利便性を今のところ最優先にしているところは多少あるかなと思います。
心の準備と運転の準備が揃ってきている
(Q今回また事故が起きてしまい、安全運航に対して不安な声もあると思うが?)
今、日本でホーバークラフトは走っていないんですよね。
経験者がいない中で、僕らは事業展開してるわけです。言ってみたら、免許取り立ての人たちが車をぶつけずにずっと走れますかという話だと思うんです。
ちょっと極論かもしれませんが、事故の度合は正直言って今回は「本当に事故って言うの?」というのが僕の中にはあります。
そういう意味では、事故の度合だとか、例えば、就航してこういうことが起きるのか、訓練中でこういうことが起きるのかによって、かなり運転精度も上がってくるという認識です。
事故と言われるものの質というものはかなり精度と共に上がってきていますので、今回みたいに8日に事故が起きて、きょう開いた記者会見の時にはもう直して訓練がスタートできてるというような状況から考えれば、安全運航をするための精度は上がってきていて、心の準備と運転の準備が共にそろってきてるという認識ではいます。
誰も怪我をさせないというのが僕らの目標 安全の精度はどんどん上がっている
事故を起こして何を言っているんだと思われるかもしれませんが、僕らは訓練中。そういう意味では、前回か前々回の(会見)かわかりませんが、あと2、3回はぶつけますよって僕言ってたと思うんですよね。
だから今から考えれば、空港アクセスが始まるまであと2回ぐらいはこういう軽微な事故があるんじゃないかなという風に思ってます。
確かに事故そのものを起こすことは悪いとは思ってますけど、結果的に全員の気持ちが締まっていきますし、誰も怪我をさせないっていうのが僕らの目標でやってますので、そういう意味では(事故の)程度はものすごく低いものでしたし、パイロットの技量を疑うようなものでもありません。
当日はかなり風が吹いてた。だったら運休する判断の方が必要だったんじゃないのという、そっちの方に僕は問題があったんじゃないかなと思います。
ただ、あらゆる事象、事故、経験というものを次のステップにつなげるためにも、今回の事故そのものが大きな意味を持っていると思っています。
安全の精度はどんどん上がっているという認識です。
3隻をうまく使いながら2隻運航する
(Q就航以降、今回のような軽微なトラブルや事故が起きた場合ダイヤに影響は?)
ないですね。3隻使えるので、基本は2隻でバケツリレーをするという形で考えてますので、1隻は常時待機してるような状態になっています。
例えば、戻ってきた船がそこでぶつけましたという瞬間、待機の船で動かしていく形にもなっていきます。3隻をうまく使いながら2隻で運航をするという考え方でいけば、今回みたいな軽微なもので「欠航します」ということはないと思います。
(Qホーバーを操縦する難しさを改めてわかりやすく説明してほしい)
一般の船より難しいか難しくないかで言うと、真正面を向いて真正面に走ってないので、そういう意味ではもう段違いに難しいと思います。
一般の船だと舵を動かすことによって船首が必ず前を動くようになっている。特にキールといって水を切るところが前面にあり、(水を)切るところが接点で前に向く。なので、キールに圧がかかる。
この船(ホーバークラフト)は圧がかかる場所がないので、横向きになってもまっすぐ進んでいる。それに慣れないことにはこの船を運転できない。だから、そこに難しさはあるとは思うのですが、慣れるかどうかだと思います。
そういう特異性のある船なので、その感覚になれるかどうかが、船長としてコントロールの能力が問われるところじゃないかなと思います。
(Q検査が終了したらすぐ就航の可能性もある?)
出発式はしたい。
例えば「2月26日に許可降りたので、27日に出発式します」と言っても、来られない人いっぱい出てきてしまう。
大分県をどれだけ全国にPRするかという貴重な機会なので、タイミングもやはり見計らってやらないといけないと思っているので、仮に早く(許可)が降りたからといって、早める事はないかもしれないです。
いつがいいのかというところを模索しています。
【2025年2月12日 大分第一ホーバードライブ・小田典史社長の会見詳細】