太陽光で進行を抑制?「増える子供の近視」スマホ・タブレット時代 専門家に聞く予防法 大分

2024年10月20日 09:00更新

10月10日は、厚生労働省が「目の愛護デー」と定めています。

 

文部科学省が調べた裸眼視力1.0未満の子どもの割合は、およそ40年前と2022年度を比べると小学生に関しては2倍以上に増えていて、中学生、高校生はいずれも20ポイント以上増えています。子どもの近視率が高まっている要因と対策について眼科医に聞きました。

 

 

 

 

学習や遊びなどでタブレット端末やスマートフォンを使う機会が増

 

近年、近視の子どもが増えている要因について大分県大分市の田村山下眼科の山下先生は「生活習慣の変化が大きい」と話します。

 

 

◆田村山下眼科 山下啓行先生

 

「昔に比べてスマートフォンやタブレットなどを近いところで作業する時間が大きく増えている。それに伴って屋外活動をする時間が減少していることが大きいのではないかと思う」

 

 

子どもたちは、学習や遊びなどでタブレット端末やスマートフォンを使う機会が多くなっていて目を使う頻度が増えていると言います。

 

 

1歳と3歳のお子さんを育てるママに話を聞くと…。

 

 

◆32歳女性 親子

 

Qまだタブレットとか見ない?

 

「上のお兄ちゃんがいるので、マネして見る。私が子供の頃より、携帯とかテレビとか見る時間が確実に増えているから、(近視の子どもが)増えているのはわかるが、私たちも見ちゃうから。どうしても難しい。対策が欲しい」

 

 

 

 

近視の対策について山下先生は。

 

 

◆山下啓行先生

 

「いまの医学では100%近視の進行をとめることはできないので、日常生活で長く継続できるものとしては屋外活動を増やすことが1番現実的ではないかと思う」

 

 

山下先生によりますと、太陽光には近視の進行を抑制する光が含まれているということです。

 

すでに台湾やシンガポールなどでは国策として屋外活動を取り入れていて実際に子どもたちの近視率は下がっているそうです。

 

 

山下先生は「日陰でも効果はあるので1日2時間を目標に屋外活動を心がけてもらえたら」と話しています。

 

 

 

 

 

コンタクトレンズ「自分の目に合ったものを正しく使用を」

 

そして、目の健康、気を付けないといけないのは子どもだけではありません。

 

 

◆山下啓行先生

 

「大人に関して言えば、1番身近で大事なものはコンタクトレンズではないかと思う」

 

 

コンタクトレンズは、透析機器や人工呼吸器などと同様に高度管理医療機器として指定されています。

 

 

しかし、インターネットやドラッグストアなどでも販売されていて手軽に購入できるのが現状です。

 

 

◆カラーコンタクトをしている18歳の女性2人

 

「ドンキで買っている」

 

「色と大きさ(で選んでいる)」

 

「必要最低限の時だけ着ける(ようにしたい)」

 

 

コンタクトレンズを着ける際に大切なのは、自分の目に合ったものを正しく使うことだと言います。

 

 

◆山下啓行先生

 

「度数が合っていないと疲れやすかったりするし、形状や大きさが自分に合っていないと目の乾燥感だとか異物感、目の調子が悪いような症状を起こす可能性はあると思う」

 

 

 

 

 

質の良いコンタクトレンズの見分けるポイントは「箱の裏側」

 

手軽に購入できるコンタクトレンズ。質の良いものを見分けるポイントは、国が承認している質の良いものには、コンタクトレンズが入っている箱の裏側に承認番号が載っているということです。

 

 

山下先生によりますと、やはり1番は、眼科を受診して自分に合ったコンタクトを購入することがおすすめだということで、「体の検診を受ける人はいるけど目も体の一部なので、目の検診も定期的に受けてもらえたら」と話しています。

 

 

最新のニュース