別府市扇山に大規模な温泉関連施設計画 市が推進する「新湯治・ウェルネス事業」 泉源への影響は…大分

2024年10月10日 18:15更新

大分県別府市は10日、扇山のふもとに大規模な温泉関連施設を整備する計画を発表しました。

 

 

懸念の声が相次ぎ撤回された市長の公約「ブルーラグーン構想」の代わりに計画されたものとなっています。

 

 

◆長野恭紘別府市長

 

「観光、日本の形をドラスティックに劇的に変えていくという風に確信している」

 

 

10日、別府市が発表したのは大規模な温泉関連施設の計画。

 

 

扇山のふもとに建設する温泉と健康に重点を置いた施設です。

 

 

そもそも別府市は長野市長が公約で掲げていた巨大な屋外温泉施設を整備する「東洋のブルーラグーン構想」を進めようとしていました。

 

 

しかし・・

 

 

◆長野恭紘別府市長

 

「ここは一旦立ち止まり東洋のブルーラグーン構想を鍋山エリアで実現する議案を撤回します」

 

 

宿泊事業者や地元住民などから、泉源への影響を懸念する声が相次ぎ市は、2022年整備に向けた予算案を撤回。

 

 

その代替案として温泉の効能を検証し新たに観光に繋げる「新湯治・ウェルネス事業」を策定し拠点となる施設の建設予定地を検討していました。

 

 

 

 

 

10日発表された建設予定地は「扇山火まつり」で知られる扇山のふもとで、別府扇山ゴルフクラブの近くにあります。

 

 

別府インターチェンジから2.5キロほど離れた阿蘇くじゅう国立公園内の市有地で広さはおよそ4ヘクタールです。

 

 

施設には、市民や観光客が楽しめる温泉エリアのほか温泉の効能などのデータを解析する研究エリアなどが設けられる予定です。

 

 

 

◆長野恭紘別府市長

 

「市民、観光客のウェルビーイング(心身の健康)に寄り添う街の重要な機能。持続可能で高付加価値な観光の実現。これがブルーラグーンとの大きな違い」

 

 

また「ブルーラグーン構想」で懸念されていた周辺の泉源への影響については。

 

 

◆長野恭紘別府市長

 

「はっきり申し上げておきたいと思いますが、新規の掘削は致しません。いまある泉源、廃棄している温泉を有効活用して全体的なマネジメント計画の中でこの実践拠点施設に対しても温泉を供給するということで今計画している」

 

 

市は12月の定例市議会で基本計画の策定に向けた予算案を提案する予定です。

 

 

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