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別府市で長年踊られてきた「別府ばやし」という音頭。
踊り手の高齢化などで存続が危ぶまれています。
子供たちにこの音頭を受け継いでいきたいと取り組んでいる人たちを取材しました。
竹ばちを使うリズミカルな踊り。
別府市で踊り継がれてきた音頭の一つ「別府ばやし」。
別府市民にとってはおなじみの踊りです。
――別府市民
「はいはい見たことはある。ばち持ってちょんちょんする」
「昔よく踊っていました。最近は踊りません。にぎやかで良かったんですけね」
実は近年、「別府ばやし」は地区の盆踊り大会などで踊られなくなりました。
踊り手の高齢化に加え、竹ばちを振る動きの激しさが要因と考えられています。
そうした中、去年から「別府ばやし」を復活させようと活動している人たちがいます。
自営業や学生などの有志約20人でつくる別府ばやしを踊り隊は、4月に開かれる別府八湯温泉まつりで音頭を披露することを企画。
地元の小中学生にも参加してもらいたいと7つの学校で指導にあたっています。
――隊長 東保美紀さん
「市制100周年というのもあって、その記念事業も兼ねて別府の名産の竹を持って踊るっていう音頭はこの別府ばやしだけ」
踊りに使う竹ばちは子供たちに自分で作ってもらいます。
30センチほどに切った竹に紅白のテープを巻き付けて最後に白いぽんぽんと鈴をつけたら出来上がりです。
初めて踊る「別府ばやし」。
始めはぎこちなかった子供たちですが…輪になって踊ってみると…だんだん笑顔も見られるように。
自分で作ったばちを持つことで踊り自体を楽しめるようになったようです。
――生徒
「別府市の伝統的な感じで、すごくみんなに繋げていきたいと思った」
「僕は知らなかったけど、きょう実際にやってみたら一致団結出来て本当に楽しかった」
「バチも自分で作って全部自分でやった感じがあって最高でした」
「別府ばやし」が誕生したのは約60年前。
漁師の生活を歌ったものですが、最初は違う歌詞がついていたそうです。
――菊地博文さん
「踊りが先に出来たんですよね。 踊りと前の詩がちょっと合わないかなっていうことで、うちの親父も漁師をしていたものですから“漁師の歌”として作詞をさせてもらったみたいな形ですね」
作詞を担当したのが菊地さんの父、昭夫さん。
1973年にはフランスで開かれたイベントで「別府ばやし」を披露したこともあったそうです。
――菊地博文さん
「廃れさせたくないというのは自分なりにある。こういう機会があって、ありがたいなと思っている」
――東保美紀さん
「当日は子供たちにとにかく笑顔で楽しかった、温泉まつりで踊ったよっていう、なんか笑顔が見れたらもうそれでもう満点です。別府だけじゃなくて、いろんなところからぜひ見に来 てもらいたいと思う」
別府の未来を担う子供たちに伝統を受け継いでいきたい。
約1300人の子供たちが参加する「別府ばやし」は4月6日、別府市のスパビーチで披露されます。