踊り継がれる優雅な舞 華麗な扇子さばき「津久見扇子踊り」50年ぶりに国道で「鶴崎踊」 

2023年08月21日 18:40更新

19日、優雅な舞が特長の「津久見扇子踊り大会」と「本場鶴崎踊大会」が行われました。
大友宗麟が豊後の国を治めた戦国時代に始まったとされる2つの伝統芸能を取材しました。


扇子を流れるように回しながら華やかな踊りを披露する「津久見扇子踊り」。
約450年前の戦国時代に、戦没した武士や農民を供養するためにできたとされる県指定の無形民俗文化財です。

以前は地区ごとに踊られていましたが、市全体の祭りとなって今回で60回目を迎えます。

扇子踊り保存会の副会長で「口説き」といって歌を担当する石井賢治さん(77)です。
同い年で踊り子の妻・美恵子さんと一緒に25年以上、参加しています。

◆賢治さん
「1年に1回楽しみにしている」

◆美恵子さん
「主人の音頭で踊るのもまあいいんじゃないかなと思う」

◆賢治さん
「息絶えるまで元気であれば(続けたい)」

市民にとっては子供の頃から馴染み深い踊り。
見物に訪れていた90歳の女性も、踊り娘による舞台での舞を見ていた小学生も思わず体が動き出していました。

◆小学4年生
「お姉ちゃんとかが出ていてとてもきれいに踊れていて、それをまねして保存会に入りたい」

津久見の夏の夜は華麗な扇子の舞に彩られていました。

一方、大分市鶴崎地区に伝わるとされる「本場鶴崎踊大会」です。

例年、大会は地区のグラウンドで開催されていますが、ことしは約50年ぶりに鶴崎商店街のメイン通り国道197号線で行われました。

◆鶴崎おどり保存会 安部泰史会長
「若者が国道で歩行者天国でやってみたいという声があって、商店街がどちらかというとシャッター通りとか言われているので、この鶴崎の商店街を見直してもらえる機会になるかなと」

国道を通行止めにして大会が始まるまでわずか1時間。
ステージや観客席の設営が急ピッチで行われます。
そして、大会が始まると歌い手による口説きや囃子にあわせて約700人が踊りを披露しました。

◆観客
「上手だった」
「国道が久しぶりだった。だから昔のことを思い出してワクワクした」

地域に踊り継がれる絢爛豪華なこの時季の風物詩。
秋が少しずつ近づいています。

 

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