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14日から始まった大分県姫島村の盆踊り。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催です。ことしも子供たちによるキツネ踊りなどが観客を魅了しました。
一方、少子化で人気の踊りが実施できない事態となっています。
大分県の北東部、瀬戸内海に浮かぶ人口1600人ほどの島、「姫島村」。
年に1度、その島の人口の倍以上の観光客が訪れます。
この時期に行われる「姫島盆踊り」です。
鎌倉時代の念仏踊りが起源とされていて、国の選択無形民俗文化財にも選ばれています。
工夫を凝らした創作踊りとキツネ踊りやアヤ踊りなどの伝統踊りを、島内の各会場を踊り手がまわり披露します。
新型コロナウイルスの影響でことしは4年ぶりの開催。
それぞれの地区の踊り手がユーモア溢れる踊りの数々を披露し、以前と同様の盛り上がりを見せていました。
「島が沈む」といわれるほど観客が集まるこの盆踊り。ことしも県の内外から多くの観光客が訪れていました。
盆踊りの最後を飾ったのは、おなじみ、キツネ踊りです。
北浦地区の踊りで、白塗りの顔に赤いひげを描いた子どもたちが太鼓の音に合わせて踊っていました。
可愛らしいキツネのしぐさに観客から大きな拍手や歓声が送られていました。
コロナ禍前と変わらぬ盛り上がりを見せた島の伝統行事。
しかし、ことしはある変化が起きていました。
ーーTOS鹿島記者
「島内の大海地区では子どもたちがたぬきに扮するタヌキ踊りが有名ですが、ことしは開催を断念したということです」
タヌキ踊りは、タヌキに扮した子どもがお腹をさするなどして踊るユーモア溢れる人気の踊りのひとつです。40年ほど前にキツネ踊りに対抗しようと考案されました。
しかし、踊りを行う大海地区では少子化で子供が5人ほどしかおらず40年ほど続いたタヌキ踊りをことし初めて断念しました。
大海地区によりますと、踊りには少なくとも子供が10人は必要としています。
地区の人からは寂しいという一方、仕方ないという声が聞かれました。
ーー大海地区出身の女性
「小さいときはやっぱり(踊って)楽しかった。寂しいけどしょうがないのかなとも思う」
ーー大海地区の男性
「子供が少なくなっているからどうにもならない」
ーー大海地区の男性
「子どもが増えることがないのでおそらく(来年以降も)ないと思う。正直仕方ないと思う」
他の地区でも子供が少ないため、ことし踊りを一部取りやめる事態に陥っていて、村によりますと例年1日に20ほどの踊りが披露されますが、ことしは15の踊りに留まっています。
4年ぶりに島ににぎわいをもたらした伝統行事。
その一方でその伝統をいかに繋いでいくかが課題となっています。