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大分大学と花王はアトピー性皮膚炎の症状悪化について皮膚の中の脂質を分析することで事前に予測できる可能性があると発表しました。
これは大分大学が4日、記者会見で発表しました。
アトピー性皮膚炎はかゆみのある湿疹を主な症状とする病気で、厚生労働省によりますと、2020年の調査では患者は全国に約125万3000人いると推計されています。
アトピー性皮膚炎の治療にはステロイドなどの塗り薬が使用されますが、症状が落ち着いても再発する恐れがあり、治療を弱めたり終了する判断が難しいことが課題となってきました。
大分大学と花王スキンケア研究所は共同で、アトピー性皮膚炎の症状が治まった患者39人の皮膚を解析しました。
その結果、ステロイドなどの塗り薬を減らした後に症状が再び悪化した患者には皮膚にある「セラミド」と呼ばれる脂質の一部に共通した変化が出ることが分かりました。
研究を行った大分大学医学部の酒井貴史助教は、
「治療によって一旦、皮膚の状態が良くなったアトピー性皮膚炎が再び悪化するかどうか角層(皮膚の表面)を調べることで、事前に予測できるという研究成果は世界でも初めてではないか。臨床現場で患者に応用するにはまだ解決すべき課題は残るが、今回の研究成果によって治療をやめるタイミングが医師や患者本人の感覚ではなく、科学的に検証できる可能性がある」と話しています。
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