半導体装置専門オークションサイト立ち上げ「日本のもの作りの下支えに」スタートアップ企業の挑戦【大分】

2023年07月03日 15:00更新

世界的に需要が高まり重要性が改めて注目されている半導体。
大分県大分市のスタートアップ企業が始める新たな事業を取材しました。


 

大分市に本社を置くTMH。
従業員は40人ほどで、大分のほか、三重県など全国に4つの拠点を持ちます。
2012年に設立されたスタートアップ企業です。

ことし1月には、将来性・成長性のある優れたベンチャー企業の発掘を目的に実施されている大分県ビジネスグランプリで、最優秀賞を獲得しました。

そんなTMHでは、国内外の半導体メーカーなどに向けて、製造装置の保守や部品売買の仲介などを行っています。
そのほか部品売買のECサイトも運営しています。

自動車やスマートフォンなど多くの製品に使われている半導体。
お隣の熊本県では、世界最大手の企業の日本初の工場が建設中です。


 

一方、需要の高まりなどによる半導体不足が各方面に影響を及ぼしています。

そんな中、TMHが7月、新たに立ち上げるのが半導体の製造装置を専門としたオークションサイト「レイラオークション」です。

これまで、半導体メーカーなどの企業は設備更新などで製造装置が不要になった場合、お金をかけて廃棄するか安く売り出すのが一般的でした。

レイラオークションは不要となった製造装置をネットで競売にかける仕組みです。
これにより最適価格で売ることができるようになります。
取り引きが成立すると、TMHが売却手続きや装置の搬出・搬入などすべてを行います。


 

ーーTMH取締役 関真希さん
「半導体工場が適切な利益を残し、それを設備投資に回していくということができるようになれば今の半導体不足にもプラスの効果が出てくると思う」

半導体製造工場の数が世界で一番多いという日本。
しかし、1980年代ごろに建てられ設備が老朽化している工場も多く、このオークションへの需要が見込まれます。

ーーTMH取締役 関真希さん
「日本の半導体工場の復権というところに我々が寄与できればと思うし、最終的には日本のもの作りの下支えになればと思う」

世界的に熱を帯びている半導体市場。大分から新たな挑戦が始まります。

 

最新のニュース