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大分県別府市で大学生1人の命が奪われたひき逃げ事件は未解決のまま、きょうで発生から1年です。
事件は2022年6月29日、別府市野口原の交差点で発生しました。
バイクに乗っていた大学生2人に軽乗用車が追突し、1人が死亡1人がけがをしました。
◆けがをした男子大学生
「最後に(友人と)目が合ってそれが最後だった」
◆亡くなった大学生の父親
「私にとって息子であり親友でありという仲だった。犯人が捕まって息子に報告したい」
◆八田容疑者(願う会提供動画より)
「万引きとかしたりして食べていけば裕福な生活ができるかな」
警察は道路交通法違反のひき逃げの疑いで八田与一容疑者を公開手配しています。
しかし、逮捕には至っておらず事件は未解決のまま、きょうで1年です。
1年前のきょう、別府市で大学生2人がひき逃げされ1人が亡くなりました。
未だ容疑者が捕まらない中、犯罪心理学の専門家は行動について「場当たり的」で「異質」と指摘しています。
◆八田容疑者(願う会提供動画より)
「あーうまいね。おいしいね。お酒はやっぱりねみんなで飲まないとね」
道路交通法違反のひき逃げの疑いで公開手配されている八田与一容疑者26歳。
事件は2022年6月29日、別府市野口原の交差点で発生。
バイクに乗っていた大学生2人に軽乗用車が追突し1人が死亡、1人がけがをしました。
捜査関係者によりますと、防犯カメラの解析から八田容疑者は100キロ近くの速度で走行しブレーキ痕がないことなどから、意図的に追突した可能性があるということです。
事件発生から1年となる29日、亡くなった大学生の友人が事件現場を訪れていました。
◆亡くなった大学生の友人
「(亡くなった大学生は)いろいろ趣味も多くて、話しててすごく面白かった。ずっと(事件を)忘れることはない」
また、県警は別府駅前などで情報提供を呼びかけました。
寄せられた情報は、これまでに854件に上っていますが有力な手掛かりはなく捜査は難航しています。
◆県警交通指導課 安藤竜夫次席
「非常に悔しいし、遺族の方には大変申し訳なく思っている。引き続き捜査を進めて必ず検挙したいと考えている」
これまでに県警は、八田容疑者が事件後に逃走したとみられる経路に設置されていた8台の防犯カメラの映像を公開しました。
マンションなどの住宅が立ち並ぶ山の手町を通る様子や、北浜の飲食店街に入り国道10号を横切って逃走する姿が映っています。
遺留品も公開されていて、こちらのTシャツは別府北浜ヨットハーバーの駐車場に落ちていたものです。
事件の2日後に見つかり、警察は逃走中に脱ぎ捨てたとみています。
足取りがつかめない八田容疑者。
犯罪心理学の専門家は逃走中の人間の心理状態をこう話します。
◆犯罪心理学を研究 九州女子大学 山口勇弥講師
「逃走するということは、常に誰かの目を気にして危険を感じたら逃げる状態をつくっておかなくてはならないので、そういう意味では逃走者は決して逃走する以前のような日常を送れているとは言えないと思う」
捜査関係者によると八田容疑者は事件当時、別の事件で有罪判決を受け執行猶予中だったということです。
八田容疑者の犯行は「異質とも取れる」と専門家は指摘します。
◆山口講師
「執行猶予を受けることで犯罪にブレーキがかかる側面は一定程度あると考えられる。今回の事件は、そこからややはみ出るケースかなと言える。初対面の相手に殺意を抱き実行することは中々ないことと考えられる」
遺族を支える「願う会」はチラシを自費で作って配ったり、有力な情報の提供者には最大で500万円の懸賞金を出すとしています。
また、SNSなどを使って情報提供を広く呼び掛けていて全国からの注目度も上がってきているといいます。
専門家は、容疑者の情報は事件に直接関係しないと思われるものでも足取りを追う手掛かりになる場合があると話します。
◆山口講師
「容疑者の行動の刹那的、場当たり的な特徴も際立っている。どうしてそのような見通しを持てない状態にあったのかが事件の鍵であり、その点を明らかにするためには八田容疑者のこれまでの生活、犯罪歴、犯行時の状態についてより詳細な情報が求められる」
「例えば、執行猶予以前にも非行や犯罪の前歴があるのかが分かれば、その分、犯罪のリスクが高い可能性が浮かび上がってくる。犯行当時、飲酒していたなら通常よりも理性が緩んだ状態であり、普段より犯罪促進的な状態であったことが分かるだろう」
将来ある尊い命が奪われた事件の発生から1年。
1日も早い事件の解決が求められます。
八田容疑者に関する情報の提供先は別府警察署0977-21ー2131です。