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5月に入ってから石川県で震度6強、鹿児島県で震度5弱を観測するなど大きな地震が相次いでいます。
大きな地震が頻発すると南海トラフ巨大地震が発生するのではないかと心配になりますが、大分地方気象台によりますと最近、頻発している地震は想定震源域ではないため南海トラフ巨大地震との関連は無いということです。
しかし、南海トラフ巨大地震は今後30年以内に70%から80%の確率で発生すると言われていて、日ごろから地震、津波に備えておくことが重要です。
こうした中、大分県が2023年3月に指定したのが「津波災害警戒区域」です。
南海トラフ巨大地震では県内で最大およそ2万人が亡くなると想定されていて、そのほとんどが津波によるものということです。
被害を防ぐため、県は3月、佐伯市と津久見市、臼杵市の沿岸部を津波災害警戒区域に初めて指定しました。
津波災害警戒区域では地域を10メートル四方に分けて、それぞれの場所に到達する津波の最大の高さが想定されています。
これまで公表されていたハザードマップよりも自分が住んでいる場所の津波の想定がピンポイントで分かるので、どの高さまで避難すればいいのかより明確になるということです。
津波災害警戒区域に指定された佐伯市蒲江を訪れました。
蒲江港のこの場所では高さ11.3メートルの津波が想定されています。
◆佐伯市防災危機管理課 渡辺敦さん
「1メートルの津波でも車が流されたり、もちろん人も歩けない様な状況。正確ではないが例えばあそこにある建物、1階が3メートルぐらいとしたらもう4階が浸かるような高さ」
県の想定では蒲江港には地震発生から26分後に1メートルの高さの津波が到達。
そして、その6分後には11メートルを超える津波が押し寄せる想定です。
◆TOS田辺智彦記者
「地震が起きたという想定で、津波の避難地になっているあちらの高台まで歩いてみます」
蒲江港から最も近い避難場所は300メートルほど離れた海抜およそ25メートルの高台です。
階段が100段近くあるため、移動には30代の記者の足でも5分ほどかかりました。
◆佐伯市防災危機管理課 渡辺敦さん
「お年寄りの方だと倍ぐらいかかるかもしれないし、車いすの方もいる。1分でも早く逃げられるように準備することが重要」
渡辺さんによりますと、地震発生から避難を開始するまでに一般的には10分ほどかかると言われていて、災害時には1分1秒が生死を分けます。
今回、紹介した津波災害警戒区域は県のホームページで確認することが出来ます。
県では県内の他の沿岸部の地域についても今後、指定を進めていくということです。
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