父の働く姿が勉強の原動力に 第二種電気工事士に合格した小学6年生「少しでも役に立てたらなと」大分
5期20年に渡り、県政のかじ取り役を担ってきた広瀬知事。
その軌跡を振り返ります。
2003年に初当選し、戦後5代目の県知事に就任した広瀬知事。
就任当時の大分県の実質的な借金は1兆円近くにのぼっていて、初めて臨んだ県議会で強い危機感を示しました。
◆広瀬知事
「19年度に赤字に転落し、財政再建団体になる可能性がある」
箱物行政の自粛、さらに「大分香りの森博物館」の廃止を含む行革プランを策定するなど、財政の健全化に正面から切り込みました。
また、企業誘致を積極的に展開。
こうした取り組みの結果、3月末時点の大分県の実質的な借金は約6200億円まで減少する見込みです。
財政状況の改善を受けて、新たな事業にも着手。
2015年には、芸術文化の新たな拠点として県立美術館が。
また2019年には、県立武道スポーツセンターが完成し、芸術文化やスポーツ振興の拠点の整備にも取り組みました。
一方で、大変だったとしたのが…。
2008年に発覚した教員採用試験を巡る汚職事件。
学校や県教委の幹部が贈収賄の疑いで逮捕されました。
◆広瀬知事
「ものすごく根が深くて大変だった。とても教育委員会だけでは処理しきれない。一緒になって苦労しました」
事件を受けて採用試験の採点を県の人事委員会が行うなど、再発防止と信頼回復に向けた取り組みは現在も続いてます。
一方、2019年のラグビーワールドカップでは官民一体となって誘致を展開。
大分県内では5試合が開催され、大きな経済効果をもたらしました。
就任以降の大分県の変化について広瀬知事自身は次のように話しました。
◆広瀬知事
「ずいぶん、20年前に比べると人の行き来が盛んになったかと思う。身近に文化や芸術やスポーツを楽しむことができるというのは、大分県は変わったのでは」
20年に渡った広瀬県政、27日でその歴史に幕を閉じました。