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「南海トラフ巨大地震」では津波の危険性が指摘されていますが、大分市や佐伯市などで最大震度6強など強い揺れも想定されています。
その揺れとは一体、どんなものなのか。
また、災害に対する自治体の備えを取材しました。
まず、訪れたのは大分大学。
3月に導入したというこちらのイスはその名も「地震ザブトン」。
土台から動くシミュレーターで観測データをもとにしたリアルな揺れを再現します。
南海トラフ巨大地震で想定されている震度6強の揺れを実際に体験させてもらいました。
まず、小刻みな揺れが襲います。
その後、体が振り落とされそうになるほどの前後左右への激しい揺れに。
突然、震度6強の揺れに襲われたら動くことさえ難しいことが身をもって分かりました。
◆TOS田辺智彦キャスター
「震度6強の揺れはある程度想定はしていましたが、実際に起きると立っていられない何もできないのが正直な感想です」
◆大分大学 減災センター鶴成悦久教授
「地震に関しては津波が一番影響すると考えがちだが、地震への対策、それができて初めて津波への対策に繋がっていく」
県の試算によりますと、南海トラフ巨大地震では地震の揺れそのものの影響で大分県内、およそ1万棟の建物に被害が出るとされています。
最大震度7を観測した2016年の熊本地震では熊本県の宇土市役所が被災しました。
その後、簡易的なテントを立てて業務を行いましたが、プレハブの仮庁舎が建設されるまでは4か月近くかかったといいます。
こうした場合に対する備えとして由布市が3月、導入したのがこちらの建物。
木造2階建てで会議用の部屋やホールなどを備えています。
1つの建物に見えますが、実はそれぞれ独立した部屋を連結しているんです。
現地に運んでしまえば1日で組み立てられます。さらに分解も1日で出来ます。
通常は職員の研修などで使いますが、災害時には被災地に運び現地対策本部などが入る庁舎などとして活用することを想定しています。
◆由布市防災危機管理課大久保誠さん
「熊本地震の際は庁舎が壊れて非常に混乱したと聞いている。この建物も庁舎の代わりに使うことが出来るのでそういった時にも活用できます」
紹介した建物は移動できる建築物という意味で「モバイル建築」と呼ばれていて、震度7クラスの地震にも耐えられるということです。