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大学卒業後、間もなくキャンプで起業
コロナ禍以降、若者が地方で起業するという動きが活発になっている。ここ、大分でも若者の起業熱が高い。
そこで今回は2022年3月に別府市の立命館アジア太平洋大学を卒業して間もなく「ルート・オリジナル」という会社を立ち上げた衞藤雄太さん(取材時24歳)に話しを聞いた。
衛藤さんが注目したのはコロナ禍で人気に拍車がかかったキャンプ。県内にも、多くのキャンプ場があり賑わいをみせている。一方で、道具を揃えたりテントを組み立てたりが大変といった理由で、興味はあっても二の足を踏んでいる、そんな人も少なくはないだろう。そこに目を付けた。
本格的なキャンプを手ぶらで楽しめる
誰でも気軽に、そして手軽にキャンプを楽しめるようにと、始めたのがキャンプ用品のユニークなレンタルサービス。ポイントは、設営から片付けまでを請け負うこと。ユーザーは食材やアメニティ用品を準備するだけで、本格的なキャンプを手軽に楽しむことができる。
県内であれば、キャンプ場や自宅の庭など、好きな場所で利用可能。個人、団体を問わず、日帰りから宿泊まで、幅広いニーズに対応している。
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「ルート・オリジナルさんが手がけるキャンプを体験させていただけるということで、食料だけ準備すればOK みたいなんです。ほかの道具一切いらず。自分たちが食べたいものだけ持って来ればいい」
――衛藤さん
「もうこれで全部セット終わっていますので、好きに始めてもらって大丈夫です。セットして翌朝には片付けにも来る。ゴミもそのままほったらかしで僕たちが全部片付ける。もう好きなだけ楽しんで終わってあと帰るだけです」
基本的な装備に加えて、ピザ釜やポータブル電源など、キャンプをより一層楽しくしてくれるアイテムもオプションでレンタルできる。本格的で、快適なキャンプが、手軽に楽しめる。
ワクワクが行動力の源泉
――衛藤さん
「初めての挑戦なので分からないことだらけ、分からないことが僕はどっちかとワクワクしている方で凄い楽しく過ごさせてもらっている。起業を考える時にどれだけ将来的なビジョンがあるかみたいなところは評価される点。ビジネスコンテストの中でも評価されると思うのですが、いざ始めるってなった時に何から始めるのかっていうのを逆算というか。どのステップからやるかという最初のハードルをどれだけ小さくできるかが僕は起業できるかできないかの境目かなっていうような感じはしています」
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「分からない中で衛藤さんみたいにワクワクするという気持ち。好奇心がけっこう会社を運営していくにあたってはすごく重要なのかなと。今後どうなっていきたいというビジョンはありますか?」
――衛藤さん
「僕のサービスをきっかけに、何かその人の一つの趣味として、自然での遊びがその人の日常の一環になったりしたらすごく嬉しいですし、このサービスの出口としてはそこがいいのかなと思います」
今回のサービスを始めたことで大分県の魅力にも改めて気が付いたと話す。
スタートアップの起業を官民一体で支援
――衛藤さん
「例えば大分県の次はどこにこう事業を展開しようかとか考えたこともありますけど、ここまで大分がマッチしているというのは意外と後から気付いたのも多い。食も勿論美味しいですし、温泉もあって海も山もあるっていう状態の中で。一番いいところで最初に始めたので、次どうするかすごく考えています
人口減少、過疎高齢化など課題の多い地方にあって、こうしたチャレンジを成功させ雇用や地域活性化につなげようという動きが広がっている。
その1つが大分の官民一体の「ユケムリネクスト」という支援プログラムで衛藤さんも2022年度に対象に採択された。
プログラムを通じて県内のキャンプ場など協力先は20か所ほどに増えた。観光地との連携やキャンプ用品の販売といった新しいプロジェクトも動き出した。これから夏にかけてキャンプ需要も高まっていく中、本格的な事業拡大を目指し、挑戦が続く。