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今回は革新的な事業で急成長を目指すスタートアップ企業を紹介する。地方にもスタートアップが増えていて、大分にも地域ならではの新素材で注目されている企業がある。
「竹」から生まれた新素材である業界への参入を目指しているという。
先月、東京で開かれた全国最大規模の化粧品関連の展示会です。およそ300のブースが並ぶ中、その一角で…。
ーーおおいたCELEENA 西脇毅さん
「きょうなんとか一商談、この後につながるような形まで持っていけると、ということで頑張っていく」
こう意気込むのは西脇毅さん。おおいたCELEENAの代表です。
扱うのは「セルロースナノファイバー」。次世代の素材として注目されているが大分大学が身近にある「竹」からつくり出すことに成功しそれを使った商品の開発・製造を行うためにおおいたCELEENAを立ち上げました。
そんな西脇さんたちが今回、目を付けたのが「化粧品」です。セルロースナノファイバーはアレルギー物質を含んでおらず「温泉水」に混ぜ合わせると高い保湿性を持つことが確認できたといいます。
ーー西脇毅さん
「温泉水に粘り気が出るというすごい特徴がある。(化粧品)原料としてかなり優れたものができました」
この商品を全国に売り込もうと西脇さんは大分の官民共同の支援プログラム「YUKEMURI NEXT」に応募した。
「国内産のセルロースというのがやっぱりそこを売りで出した方がいいですよね」
マーケティングの専門家からマンツーマンの支援を受けてきた。
ーーデジタルバンク板井悟史取締役
「取り組みとしても独自性が強い商品で市場としても可能性がとてもある。そこのいわゆるマーケティングだったりブランディングというところがかなり大事になるかなと感じています」
そして迎えた展示会の当日。お披露目したキャッチコピーは「まっすぐ、しなやかに。竹とともに。」
竹の持つ爽やかなイメージを前面に打ち出した。
「美容液とかパックとか?」「メインで使っていただくところを目指しています」
セルロースナノファイバー自体は化粧品の原料としてすでに注目されているが国産で竹由来のものは珍しいらしく反応も良好だ。
ーー大手化粧品メーカー
「人の肌だけではなくそれを超えた研究開発だったり価値づくりというのが非常に大事になってきている。ものづくりのバリエーションが広がるので非常にありがたい」
ーー化粧品開発関係者
「画期的な原料だと思いますしなおかつ今までにない技術」
西脇さんも確かな手ごたえを感じていた。
ーー西脇毅さん
「やはり天然由来といったところあと国産といったところが求められているのがニーズとして分かりました。売れていくという確信が掴めました」
おおいたCELEENAでは、セルロースナノファイバーと様々な泉質の温泉を組み合わせどんな特徴を持つ化粧品が出来るのか、研究を進めることにしている。
「おんせん県おおいた」らしい新たな商品を生み出すため西脇さんたちは今後も歩み続ける。
今回、シリーズで紹介したスタートアップ企業について2月21日からはそれぞれの取り組みなどを紹介するイベントが別府市で開かれます。参加は無料で主催者は「起業に興味のある人や新たな事業のヒントが欲しいという人に参加してほしい」と話しています。
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