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100年以上にわたり、別府市で受け継がれてきた「つげ細工」。
つげのくしなどをイメージする人が多いと思いますが、近年の生活様式に合わせブラシを制作している職人を、TOSの山本浩司カメラマンが取材しました。
時代のニーズ合わせながら伝統を守る職人たち
ーーつげ細工職人 安藤賀子さん
「(別府の)つげ細工は大正の頃からカンザシだったりつげのくしが始まりで作られ始めた。昭和の初期からお土産品などとして、ブローチだったり髪飾りをメインに発展していった」
別府市にある工房「別府つげ工芸」です。
6人の職人たちが商品を製作しています。
1919年、大正8年創業で、100年以上に渡り技術を受け継いできました。
別府市のつげ細工工房は時代とともに減り続け、現在は4軒のみに。
安藤さんたちは時代の変化に合わせながら伝統を守り続けています。
ーーつげ細工職人 安藤賀子さん
「同じ形ではなくても、こういったつげの良さ、細工の良さをずっと続けていけたら、残していけたらいいなと思っている」
経験と感覚頼りに、すべて「手作業」で
そこで、およそ20年前から製作を続けているのが「つげブラシ」です。
ーーつげ細工職人 安藤賀子さん
「時代とともに洋装に変わっていくことで、生活の変化に合わせてブラシを製作するようになった。つげブラシはベタつきなく(髪に)潤いをあたえることができるし、艶も一緒に出る。冬時期などは枝毛だったり切れ毛の原因の静電気を抑えてくれる」
すべての工程が手作業。
職人たちが経験と感覚を頼りに作業を進めていきます。
小さなブラシの歯も1本1本丁寧に削ります。
形が出来上がり、つばき油に漬け込んで数日乾かすとなめらかな肌触りのつげブラシが完成です。
ーーつげ細工職人 安藤賀子さん
「経験を積んでいくことで良いものを作っていける。あとは手に取ってもらった人を思いながら作ることで良いものができていくと思う」
技術と思いの詰まったブラシ 店舗やインターネットで購入可
別府市で代々受け継がれてきたつげ細工の技術。
時代のニーズに合わせながら、これからも職人たちが大切に守っていきます。
職人の技術と思いが詰まったブラシで、修理にも応じてくれるそうです。
工房に隣接する店舗やインターネットで購入できるということです。