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いつ起こるか分からない、そして近年頻発する災害。
その災害に対応するのが「消防」です。
消防ではどのような備えをしているのでしょうか。取材しました。
ーーTOS田辺智彦キャスター
「日田玖珠広域消防本部です。こちらには県内に1台しかない災害対応車両があるということなんです」
それがこちらのバギーです。タイヤの数は8つ。
8輪駆動で、でこぼこした場所も走行できます。さらに水に浮いて水上も進める水陸両用の車両なんです。
2度の九州北部豪雨など災害に度々、見舞われてきた日田市。
こうした大規模な風水害に対応するため、日田玖珠広域消防が3年前に導入しました。
救助工作車と比べるとバギーの横幅はおよそ3分の2、長さは半分以下とコンパクトで機動性に優れています。
ーー日田玖珠広域消防組合 消防本部 岩里安徳消防長
「大型の車両では山間地を抱えておりますので、進入していけない。機動性のある小型の救助用の車両が必要だった」
このバギー、2019年に台風の影響で渓谷で18人が孤立状態となった際、救助に活用されました。また、林野火災でも狭くて急な山道を進み、現場まで消火用の機材を運搬するなど様々な現場で活躍しているということです。
一方で、特殊な車両なだけに実践的な訓練が重要ですが、災害現場を想定できるような場所はそうそうなく、訓練場所の確保が課題となっていました。
そうした中、ことし8月、市内にあるオートポリスと協定を締結。
敷地内のバギーコースを訓練場所として使用できるようになりました。
丸太が散乱した路面や水害を想定した水辺の悪路、さらに階段状の障害物など様々な状況を想定した走行訓練が可能となりました。
ーー日田玖珠広域消防 高山雅人さん
「なかなかああいう有意義な訓練ができる場は少ないと思いますので、定期的にああいう訓練を行えることが備えることに大切だと思う」
一方、こちらは大分市。
大分市消防局と大分海上保安部による合同訓練です。
両者は定期的に訓練を行っていて、今回は南海トラフ巨大地震による津波が発生したという想定で、押し流された建物内にいる人を救助する訓練などを行いました。
万が一の場合には、関係機関のスムーズな連携が被害の軽減に直結します。
ーー大分市消防局東消防署 古山栄一消防司令
「水中では声が通らないので、ロープなどを使って信号を送ります。今回、信号の送り方、(ロープを)引く回数などを海上保安庁と共有できたのがよかった」
ーー大分海上保安部 久木田修身課長
「南海トラフ地震など大規模災害が発生した際に連携することによって、より多くの方の人命が救助できるのでは」
災害が発生した場合、最前線に立つ消防隊員。
万が一の場合に適切な対応を取るべく、日ごろから備えを続けています。
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