早くも「年末年始商戦」食卓を彩るクリスマスケーキやおせち トレンドや物価高騰の影響は 大分
食品の値上げラッシュが止まりません。
11月も乳製品など800品目あまりが値上げされました。
家計を助ける節約術、さらに厳しい状況にある生産の現場を取材しました。
11月も続く値上げラッシュ…
原材料の高騰や円安の影響で、やむ気配が見えない値上げラッシュ。
こちらのグラフは帝国データバンクが調べた、ことし値上げされた主な食品の月別の数です。
11月は833品目。
最多となった10月の1割程度に留まりましたが、それでも去年の秋に比べて2倍余りとなってます。
値上ラッシュが続く中、少しでも出費を抑えるためにはどうすればよいでしょうか。
家計を助ける“鍋選び”と“油の節約”
家計を助ける節約術を大分市の料理研究家、立松洋子さんに教えてもらいました。
手軽に出来るのが油の節約。
ポイントは鍋の選び方だといいます。
◆料理研究家 立松洋子さん
「できるだけ小さいものの方が油の量も少なくて済むと思う」
揚げ物を作る時、油は鍋一杯に入れるのではなく食材が8割ほど浸るくらいにして、まんべんなく火が通るよう揚げましょう。
この時、気を付けたいのが火加減です。
むやみに強火にするのではなく、それぞれの食材に適した温度で揚げることで油の酸化を抑えられ、炒め物などをする際に再利用できます。
使った油はザルなどでこして空き瓶に入れ密閉、遮光した状態で涼しい場所に保管したら2週間ほどもつということです。
◆料理研究家 立松洋子さん
「自分なりにいろんなことを工夫しながら、油の値上げや様々な食品の値上げに対応してもらえたらいいと思う」
乳製品も軒並み値上げで農家悲鳴
一方で11月、大手各社が軒並み値上げしたのが乳製品。
明治は牛乳やヨーグルトなど115品目、森永乳業は105品目、雪印メグミルクは73品目を値上げしました。
その原料を提供する酪農の現場を訪ねました。
◆たばた牧場 田畑修一さん
「皆、耐えてきたが、どうしてもこういう現状になった今、上げざるを得ない決断を酪農家も乳業メーカーもした」
杵築市山香町で酪農を営む田畑修一さんです。
およそ80頭の乳用牛を飼育し1日1トンほどの生乳を出荷していますが、ネックになっているのがエサ代の高騰です。
◆たばた牧場 田畑修一さん
「このエサに関してはほぼ輸入。大体昨年の今頃からすると1.5倍から2倍。もう異常、値上がりが」
ロシアによるウクライナ侵攻や円安などの影響で、エサとなるトウモロコシの価格が去年の同じ時期のおよそ1.5倍に。
「理解して、飲んでほしい」
11月から生乳の出荷価格が平均で1割ほど引き上げられましたが、エサ代の高騰分は補えない上、値上がりした乳製品の買い控えを懸念しています。
◆たばた牧場 田畑修一さん
「買い控えが1番の心配で、値上げを本当はしたくない。何とか皆さんに理解してもらって、飲んでもらいたいというのが僕たち酪農家の気持ちです」
今後も続く見込みの値上げラッシュ。
家計、そして生産者にとっても厳しい状況が続きます。