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ことしが生誕130年の日本画家、福田平八郎の話題をお伝えします。
大分県大分市王子中町にあるこちらの公園。
実は日本画の巨匠、福田平八郎が生まれ育った家の跡地です。
そこには陶器にプリントした代表作のレプリカが設置されています。
その1つ「竹」という作品。
実物は京都国立近代美術館に所蔵されていますが今、大分市で見ることができるんです。
生誕130年を迎えた日本画の巨匠・福田平八郎
大分市美術館では生誕130年を迎えた福田平八郎と、ゆかりのあった画家たちの作品を集めた展覧会が開かれていて、福田作品は期間中およそ70点が展示されます。
大分では48年ぶりの公開となる福田の出世作「鯉」などもあり、見応えある内容となっています。
◆大分市美術館 岡村暢哉さん
「初期の作品は比較的写実、リアルを重視した作品だったが、昭和に入ってからは装飾性をより美しく描くような工夫が進められていると、そういった表現がだんだんと変化していく様子も会場で見てもらえると思う」
1892年、大分市に生まれた福田平八郎。
京都を拠点に活動し、1961年に文化勲章を受章。
また、大分市の名誉市民の第1号にもなりました。
色の鮮やかさと大胆な構図が特徴ですが、細かい部分まで観察しスケッチを重ねた上で丁寧に描かれています。花や魚、果物といった身近にある自然を好み、82歳で亡くなるまで様々な作品を残しました。
絵画だけでなく、こんな作品も。
今も続く絵画コンクール「福田平八郎賞」の賞状をデザインした原画です。
長浜神社の夏祭りの縁起物、おみか餅のシルエットが描かれています。
福田の人柄を感じられる作品も
一方、こちらは知人から依頼されて制作した大分市内の市場に飾る旗です。
一緒に展示されているハガキには「旗に入れる文字はこれでよかったでしょうか?」と確認する文面が。
◆大分市美術館 岡村暢哉さん
「頼まれた仕事をきちんとこなそうという福田平八郎先生の誠実さみたいなものもよく伝わってくる作品だと思う」
こちらも依頼を受けて手がけた福田作品の1つ。
大分銘菓「雪月花」のパッケージのユズの絵です。
大分市の初代市長、上田保氏が戦後復興の中で大分市の土産物をPRしようと親交の深かった福田に依頼したのだそうです。かなりの甘党だったという福田にとってもうれしい仕事だったのではないでしょうか。
多様な作品を愛する古里にも多く残した福田平八郎。
大分が誇る日本画家の人となりも垣間見える展覧会は、前期と後期で作品を入れ替えて11月20日まで大分市美術館で開かれています。