譲渡会で保護ネコと家族に 命を引き受ける決心

2021年11月01日 12:00更新
【2021年4月取材】
 
TOS佐藤智カメラマンのリポート。
ネコ好きの佐藤カメラマンが今回、ネコの譲渡会に参加し、1匹のネコを家族として迎え入れることになった。
ネコを引き受けるまでにはどういった手続きや心構えが必要なのかリポートでお伝えする。
 

愛護センターにたくさんの保護ネコ

 
多くの人がネコと触れ合っている。
 
 
大分市廻栖野にあるおおいた動物愛護センター。ここには野良猫など、保護されたネコがたくさんいる。 
 
 
センターでは2019年度、3200匹を超えるイヌやネコを保護しているがその8割ほどがネコだった。
野良猫の繁殖が主な原因。
おおいた動物愛護センターでは保護されているネコの譲渡会を月に2回、開いている。
しかし、人になつかない、もしくは病気になっているといった理由で保護されたネコのほとんどは殺処分されていて、その数は1年で2134匹にのぼる。
 
――おおいた動物愛護センター 佐伯所長
「譲り受けていただくのは本当にうれしいことなので、ぜひ、今から犬や猫を飼いたいなって思っている方は愛護センターから譲り受けるっていうこともぜひ検討していただきたいなと思っています」
 

引き受ける決心

 
ただ、ペットを飼うことはその命に責任を持つということ。安易な気持ちではできない。
私は真剣に考え、譲渡会に参加してネコを引き受けることを決めた。
 
譲渡会に参加するためには、事前に面談を受ける必要がある。
その中では動物の飼育経験があるか、また、今住んでいる家でペットを飼えるかといった確認がある。
続いて、「動物愛護法を遵守します」など模範的な飼い主になるために守るべきことが書かれた誓約書に署名をする。 
 
 
その後、1時間ほどの講習会に参加。
ネコの特性や、飼う上でどういった心構えが必要かなどを学ぶ。 
 
 
講習会が終われば認定証がもらえ、晴れて、譲渡会に参加できるようになる。
この日は私のほかに4組の家族が講習会に参加していた。 
 
 
――参加者は
「ずっと前から飼いたいという話を家族でしてて。飼うなら保護猫とかのほうがいいかなという話になった」
 

譲渡会へ

 

この日の譲渡会には13組の家族が参加していた。
不妊手術を受けた21匹のネコの中から好きなネコを選べる。 
 
 
この日は9匹のネコの譲渡先が決まった。
 
 
――参加者は
「(母)猫と一緒に過ごすのどう思う?(娘)嬉しい」
「普通に飼ってるみたいだけど命を助けられて嬉しいです」
 
私が飼う事にしたのは生後約5か月、額に少しブチ模様がある小さなオスネコ。 
 
 
引き取る際には不妊手術の費用などとして約7500円がかかる。
 

ネコが家族に

 
我が家の一員となったネコ。
最初は私が近寄ると威嚇をしたり、離れた後でしかエサを食べなかったりと環境の変化に戸惑っていた。
 
 
飼い主として私も少し不安になった。
 
しかしそれから2週間あまり。
いまでは慣れて、毎日愛嬌を振りまいてくる。
 
 
とてもかわいい新しい家族だ。
 
毎年、多くの犬やネコが殺処分されるというのは悲しい現実。
ペットを飼うことを考えている人は、センターの譲渡会に参加してみてはいかがだろうか。
 
【2021年4月取材】 
 
佐藤 智カメラマン
取材リポート

2021年3月に新しい家族として迎えた愛猫、セリくん。10月生まれとのことで、2021年10月、めでたく(推定)1歳になりました。

毎朝餌を求める鳴き声で起こされ、家具で爪を研ぐ音に悲鳴を上げますが、日々我が家のムードメーカーとして愛嬌を振りまいています。

これからも可愛い家族の一員として末長く暮らしていきたいと思います。

 

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