女子軟式野球「高校JAPAN」に 不登校に悩む人への支援プログラム受けながら挑戦続ける18歳 大分

2025年10月30日 18:50更新

女子軟式野球の高校JAPANに選ばれた選手が大分県由布市にいます。

 

不登校に悩む人などの支援プログラムを受けながら、自分なりにさまざまな挑戦を続ける彼女の姿を取材しました。

 

 

力の入ったボールを投げるのは由布市に住む芦刈柚衣さん18歳です。

 

 

芦刈さんは大分市の博愛病院が実施する不登校や引きこもりの人を支援するプログラムに参加しています。

 

 

Q.野球のどんなところが好き?

 

 

◆芦刈柚衣さん

 

「みんなと一緒に協力してできるところが好き。自分のボールで三振を取るところが好き」

 

 

 

芦刈さんが野球と出合ったのは約3年前。

 

病院が実施するスポーツ教室で初めて挑戦しました。

 

すると、持ち前の運動神経の良さを発揮し、みるみるうちにその才能が開花しました。

 

 

今ではフォークなど5種類のボールを投げられるようになり、病院のチームではピッチャーとして試合に出場するまでに成長しました。

 

 

◆博愛こども成育医療センター 柴山竜太郎部長

 

「才能があったので、野球の高い評価をもらえるだろうと当初から感じていた」

 

 

そして、2024年は野球で鍛えた肩の強さをいかして全国障害者スポーツ大会に出場。

 

ソフトボール投げで見事、優勝しました。

 

 

そんな芦刈さん、10月、東京で開催された「女子軟式野球高校・大学JAPAN対抗戦」に高校JAPANの選手として九州から唯一出場したんです。

 

 

高校JAPANに選ばれるきっかけとなったのがこちらの動画です。

 

プレーを撮影した動画でエントリーするデジタルトライアウトに応募。

 

見事、11人の高校JAPANの1人に選ばれました。

 

 

大学JAPANとの対抗戦では、5回から登板し、任された2イニングを投げ切りました。

 

 

 

 

 

◆芦刈柚衣さん

 

「緊張したけど自分の出せる力を出せた」

 

 

芦刈さんが通う「博愛こども成育医療センター」です。

 

こちらには、発達障害などで不登校や引きこもりといった課題のある人たちが通っていて社会復帰を目指しています。

 

 

スポーツのほかにも、お菓子作りやパソコンなどの教室があり、それぞれの特性や興味に合わせた活動を行っています。

 

 

芦刈さんにはこんな一面も。

 

もともと歌うことが好きだったという芦刈さんは、約1年前からギターにも挑戦。

 

 

音楽でも周囲を驚かせる成長を見せています。

 

 

人とコミュニケーションを取ることが苦手だったという芦刈さんですが、野球や音楽を通じ少しずつ変わっていったそうです。

 

 

 

 

 

◆博愛こども成育医療センター 柴山竜太郎部長

 

「スタッフや他の利用者に対して積極的にコミュニケーションを取れるようになったり、やりたいことを言葉で出せるようになった。嫌なことを言葉に出せるようになってきている」

 

 

芦刈さん自身も、自らの成長を感じています。

 

 

◆芦刈柚衣さん

 

「前は全然挨拶とかができなかったが、できるようになった」

 

 

そんな芦刈さんの将来の夢は…

 

 

◆芦刈柚衣さん

 

「いろいろなスポーツを小さな子に教えることができるようになりたい」

 

 

周囲の支援を受けながら、自分に合った環境で成長を続ける芦刈さん。

 

これからも夢に向かって、挑戦が続きます。

 

 

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