駅無人化巡り障害のある人たちの裁判 原告側「黒字でもなお無人化を拡大か」JR九州社員2人の証人尋問

2025年05月15日 18:20更新

JR九州の駅の無人化を巡り障害のある人たちが移動の自由を侵害されているとして損害賠償を求めている裁判で15日、JR九州の社員に対して証人尋問が行われました。

 

 

 

この裁判はJR九州の駅無人化を巡り憲法で保障されている移動の自由を侵害されているとして大分県内に住み、障害がある6人がJR九州を相手取り損害賠償を求めているものです。

 

 

一方、JR九州は訴えの棄却を求めています。

 

大分地裁で開かれた15日の裁判ではJR九州の2人の社員の証人尋問が行われました。

 

 

この中で社員は「利用客はコロナ禍前の水準に戻っていない。物価高騰などで鉄道の赤字路線が多く、経営も安定していない」などと主張。

 

 

また、「安全を軽視することなく、鉄道事業を持続的に可能にすることを目指している」などと発言しました。

 

 

 

 

 

一方で原告は、「2016年から2020年には500億円を超える経常利益をあげていて黒字となっている。それでもなお駅の無人化を拡大しなければならないのか」などと主張しました。

 

 

またこの裁判が始まった後の2022年12月、津久見駅で視覚障害のある高齢の女性が列車にはねられ亡くなっています。この事故が発生した時間帯に駅が無人だったことについて原告は有人駅だった場合、救助ができた可能性があることを改めて指摘。

 

 

一方で社員は「有人駅でも無人駅でも対応は変わらない」と述べました。

 

 

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