「スタートラインに立った」大分県産初のシングルモルトウイスキー完成 構想10年 久住蒸溜所が製造

2025年04月18日 18:20更新

大分県産としては初めてとなるシングルモルトウイスキーが完成し、18日竹田市の蒸溜所でセレモニーが行われました。

 

 

構想から10年、ウイスキーに込められた思いを取材しました。

 

 

 

竹田市久住町で行われたセレモニー。

 

 

披露されたのは大分県産としては初となるシングルモルトウイスキー「久住 THEFIRST」です。

 

 

シングルモルトとは単一の蒸留所で大麦麦芽を原料とし樽で3年以上熟成されたウイスキーのことです。

 

 

「久住 THEFIRST」は代表の宇戸田祥自さんが構想から10年かけて完成にこぎつけました。

 

 

◆久住蒸溜所 宇戸田祥自 代表 (18日)

 

「最初は誰も本気にしてくれなかったと思う。私自身もとんでもなく無謀な挑戦だと思っていた」

 

 

県内ではかつて日田市に大手メーカー・ニッカウヰスキーの工場がありましたが、県産のウイスキーはこれまで製造されたことが無いということです。

 

 

こうした中、2021年に久住蒸溜所が開業しました。

 

 

地元で酒屋を営んでいた宇戸田さんが「大好きなウイスキーを自分で作ってみたい」そんな思いで始めた挑戦です。

 

 

 

 

 

◆久住蒸溜所 宇戸田祥自 代表

 

「学生のころバーに行って、シングルモルトを飲んで、そのあまりの奥行きや味わいの深さに魅せられたという部分が全ての始まり」

 

 

蒸溜所の中を進んでいくと、大きな機械が並んでいます。

 

 

その中でもひと際目立つのが。

 

 

◆TOS渡辺一平記者

 

「あちらにある大きなタンクのようなものですが、 蒸留器という香りやアルコールを凝縮する機械だということです」

 

 

宇戸田さんがこだわったのがウイスキーの原液を作る2つの大きな蒸留器。本場スコットランドから取り寄せたもので形も自らオーダーし、手作業で作ってもらったそうです。

 

 

◆久住蒸溜所 宇戸田祥自 代表

 

「やはり久住の気候・風土・自然、そういったものが色濃く反映するようなものであればいいなという思いは蒸留所を始める前からあった。原料から樽選びから全てにおいて、1つ1つピックアップできないくらいこだわりが詰まっている」

 

 

久住蒸留所では2年前に蒸留から3年未満のウイスキー「グリーンドラム」の販売を開始。

 

 

こちらの酒屋では客から「飲みやすくて、ハイボールにしてもおいしい」と好評だそうです。

 

 

 

 

 

18日披露されたシングルモルトについても21日週ごろから販売する予定です。

 

 

◆田崎洋酒店 田崎純子さん(大分市府内町)

 

「こっちも薦めやすい、大分で製造されていると言って、(商品が)入ってきたら早速皆さんにお勧めしたい」

 

 

大分県産の看板を背負って期待を集めるシングルモルトどのような味わいのウイスキーなのでしょうか。

 

 

◆式典に参加した人

 

「味わいもしっかり、ふくよかさも、飲みやすさもある」

 

 

「おいしいウイスキーだと感動した」

 

 

「これから10年、20年楽しみに感じてさせてくれるウイスキーでした」

 

 

◆久住蒸溜所 宇戸田祥自 代表

 

「ファーストの一本が出て初めて蒸溜所としてのスタートラインに立った段階。後で思い返せば、あれがはじめの一歩だったと記憶に残る1本になればいい」

 

 

県産のウイスキーを多くの人に届ける、宇戸田さんの新たな挑戦が始まりました。

 

 

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