大学の垣根を越えて新入生を歓迎する合同イベント開催 大分
難関大学を志望する大分県立高校の生徒を対象にオンライン授業の配信を行う拠点施設の本格的な運用が14日、スタートしました。
大分上野丘高校の敷地内に開設された遠隔教育配信センターです。
県内のどの地域に住んでいても、質の高い教育を受けることができるように県が整備したもので、14日、開所記念式典が行われました。
オンライン授業は今年度、臼杵、宇佐、佐伯鶴城、 日田の4つの県立高校で実施。
対象は難関大学を志望する2年生です。
こちらは14日、実際に配信された数学の授業の様子です。
先生の前にあるモニターには生徒の表情も映し出されます。
◆先生
「自分が書いた意見、自分の表現で結構です。教えてください」
先生から呼び掛けられた臼杵高校の生徒は…
◆生徒
「2の二乗をして、その次に2の三乗、どんどん2をかけていったら出た」
通常の教室の授業と同じようにコミュニケ―ションを取ることができます。
◆授業を受けた臼杵高校の生徒
「遠隔だけど実際に先生がいて授業をしているような感じがして楽しかった」
◆遠隔教育配信センター教師 瓜生田浩司さん
「生徒の声を拾っていきながら授業を展開したい」
2026年度はさらに8校が追加される予定で、県教委は普通科を中心に段階的に導入していく方針です。
本格的に始まった配信授業。
背景には、生徒数の減少という課題があります。
約15年前には1万1900人近くいた、中学校卒業者数ですが、2025年3月の卒業者数は9700人余りと、2000人以上減少しています。
そして県は、今後15年でさらに約3500人減るとみています。
県内でも定員割れとなる高校が多くなっています。
教員の配置数は、生徒の数に左右されるためこのままでは教育の質を保てなくなることが懸念されています。
こうした課題の解決に向け本格的に導入された授業の配信。
2025年度は、9人の配信センター専任の教師が授業を担当する予定だということです。