知らない人66%「蛍光灯」が製造禁止に 電気店では工事の依頼増加「土壇場になって慌てるよりも」大分

2025年03月27日 10:30更新

蛍光灯の製造 早くて2025年の年末から禁止に

 

家庭やオフィスで使われている蛍光灯。

 

実は電球形と呼ばれるものでは、早くて2025年の年末から製造や輸出、輸入が禁止されます。

 

 

また、ほかの形のものもすべて2027年の年末までには同様に製造などが禁止されます。

 

 

なぜ禁止されるのでしょうか、それはわずかですが蛍光灯に水銀が使用されているからなんです。

 

 

日本も参加して2023年スイスで行われた水銀に関する水俣条約の会議では、環境汚染や健康被害を防ぐため蛍光灯の製造などが段階的に禁止されることが決まりました。

 

 

こうした蛍光灯の問題を取材しました。

 

 

 

 

専門家「余裕を持ったLED照明への切り替えが必要」

 

そもそも蛍光灯の寿命は1日8時間使用した場合2年から4年ほどと言われていてもし今、使っているものが、交換するタイミングになった時には新たに蛍光灯が入手できない可能性があります。

 

 

専門家は「余裕を持ったLED照明への切り替えが必要」と話します。

 

 

◆日本照明工業会 森川直紀さん

 

「電気工事の手配が全般的に立て込んでいるというのを聞いている。ご家庭であったとしてもできるだけ早く手立てをしておいていただく方がいい」

 

 

日本照明工業会の調査では国内の家庭や企業などの照明のLED化率は62.8%にとどまっています。

 

 

今後、2027年の年末が近づけば切り替えを急ぐ人たちが急増することでLED照明が品薄になる可能性もあるということです。

 

 

 

大分市の電気店では去年より工事の依頼が急増

 

こうした中、大分市の電気店「でんでん館みうら」では工事の依頼が2024年よりも増えていて、特に「3~4台ほどまとめてLEDへ切り替えたい」という依頼が多くなったといいます。

 

 

この日、工事を依頼した大分市の吉永さんの住宅では居間や子供部屋など3部屋が蛍光灯のままでしたが今回、全てLED照明に切り換えることに。

 

 

◆工事を依頼した大分市の吉永浩二さん

 

「もうあと数年で蛍光灯が無くなるという話を聞いて、土壇場になってバタバタ慌てるよりも蛍光灯も替え時かなと思っていた」

 

 

天井に照明器具を直接設置している場合はすべて取り外し、LED照明をつけるための専用の器具を取り付ける工事でしたが一部屋10分ほどで作業が終了しました。

 

 

◆「でんでん館みうら」三浦純治さん

 

「(LEDは)長寿命ですので大体4万時間もつ一般家庭でいうと8年から10年交換する必要がない」

 

 

また、蛍光灯からLED照明に切り替えると、年間の電気代は半分以下に抑えられるそうです。

 

 

◆工事を依頼した大分市の吉永浩二さん

 

「安定して明るい光が提供されるので先のこと考えるとホッとしている」

 

 

 

 

 

蛍光灯の製造禁止を知らない人は66%に

 

日本照明工業会の調査では蛍光灯の製造などが禁止されることを知らない人は66%にのぼります。

 

 

◆日本照明工業会 森川直紀さん

 

「お手元の蛍光灯が使えても省エネのために脱炭素 CO2削減のためにも できるだけ早いタイミングで切り替えていただく。まずは照明器具やランプを販売しているところ、あるいは工事業者に相談してもらえたら」

 

 

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