連合大分 月額5%以上の賃上げ要求 経済団体と協議
大分市が行ったごみ収集業務の入札を巡る官製談合事件で、市の元環境部長と業者の男が10日、起訴されました。
また、逮捕や書類送検された市の職員あわせて4人には罰金の略式命令が出されてます。
官製談合防止法違反などの罪で起訴されたのは大分市の元環境部長池永浩二被告と業者のワールド建設の元監査役の早川幸治郎被告です。
起訴状などによりますと、池永被告はほかの市の職員と共謀し、2022年7月に行われた大分市の西部清掃事業所地域のごみ収集業務の入札の際、予定価格を早川被告に事前に教え、ワールド建設に落札させたとされています。
検察は2人の認否を明らかにしていませんが、捜査関係者によりますと、2人とも容疑を認めているということす。
また、この事件で逮捕されていた元環境部の審議監の塩地広行被告と元清掃業務課長の三原徹被告が略式起訴され、2人には10日付けで罰金80万円の略式命令が出されました。
また、早川被告に入札の予定価格が書かれた書面を渡すなどし、談合を手助けした疑いで書類送検されていた市の人権・同和対策課の幹部2人にも10日、罰金50万円の略式命令が出されています。
大分市の入札を巡って職員が起訴されたことについて、大分市の足立市長は「大変重く受け止めています。今後、内容の詳細な把握に努め、適正に対応を行ってまいります」とコメントしています。
一方、市議選のあと、初めて開かれた10日の大分市議会の定例会。ここで、足立市長は事件について謝罪しました。
◆足立大分市長
「公平性を求められる入札及び契約業務に関して、議員の皆様をはじめ、市民の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げる」
そして、検証のため、外部の弁護士などによる第三者委員会で調査していくことを報告しました。
市議会に10日提案された今年度の一般会計補正予算案の中には第三者委員会の設置に関する費用として、 900万円が計上されています。
また、10日の県議会では前の市長の佐藤知事に議員から質問が出されました。大分市の疑わしい契約について本当に知らなかったのかを問われると…
◆佐藤知事
「職員含めまして、有罪であるかのような前提でのコメントは、厳に慎むべきであるというふうに考えております」
その上で佐藤知事は、「しっかり捜査をして事実関係を明らかにしてほしい」と述べていました。
ここからは取材を続けている山路記者の解説です。
◆山路謙成記者
今回の事件発覚後明らかになったのは大分市とワールド建設の早川被告との間で十数年、慣例的に業務委託が行われていた可能性があるということです。
足立市長は、2月の会見で早川被告が部落解放同盟の大分支部長を務めていたと明らかにしています。
また市は一部の業務委託について、部落解放同盟と関連する人物が経営する特定の事業者との間で慣例的に随意契約の形での契約があったほか官製談合が疑われる事業があったと説明しています。
これらは就労対策という名目で続けられてきたということです。
さらに逮捕された4人が談合を行っていることを知りながら、予定価格などが記載されている書面を早川被告に渡してほう助したとして人権・同和対策課の幹部2人も10日付けで略式命令を受けています。
関係者によりますと2人は早川被告とプライベートでも親交があったということです。
◆キャスター
市の職員あわせて5人と業者の男が関わった今回の談合事件。今後はどのような動きがあるのでしょうか?
◆山路謙成記者
起訴された池永被告と早川被告については今後、裁判が開かれ事件の経緯や動機などについて法廷で明らかにされます。
また、市は弁護士2人と公認会計士1人の計3人で構成される第三者委員会を設置する方針で入札の経緯の確認や再発防止を進めていく考えを示していて、行政の信頼回復に向けた動きがどうなるか注視したいと思います。