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別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件。
警察庁は容疑者の男を全国の警察を挙げて捜査する重要指名手配に指定しました。道路交通法違反での指定は全国で初めてです。
この事件は去年6月、別府市の交差点でバイクに乗っていた大学生2人が車に追突され死傷したものです。
警察庁は現場から逃走した八田与一容疑者を今月8日付で道路交通法違反のひき逃げの疑いで重要指名手配に指定しました。
道路交通法違反での指定は全国で初めてです。
当時、制限速度を大幅に超えていたことや事件前に容疑者と被害者との間でトラブルがあり故意に追突した可能性が高いことなどが理由だということです。
警察庁は「殺人に近い形態」と判断していて、今後殺人容疑なども検討する可能性もあるとしています。
――TOS山路謙成記者
「警察庁は八田容疑者を今月8日付で重要指名手配に指定しこのポスターの中に加え全国に貼り出すことにした」
重要指名手配は八田容疑者を含め全国で14人が指定されています。
その中でも社会的反響が大きく重要な事件であるとして、有力な情報に対して捜査特別報奨金が最大で300万円支払われます。
重要指名手配と捜査特別報奨金の対象となるのは県内ではいずれも初めてです。
一方、遺族なども独自で最大500万円の私的懸賞金を設けています。
今回の指定に遺族は
「八田容疑者は正式に国が認める凶悪犯になりました。なぜ道路交通法違反事件が重要指名手配になったのか。いま一度、事件の経緯などを多くの人に知ってもらいたいです。全国警察の捜査が進むことを期待しています」とコメントしています。
「全国からの情報」解決の糸口となったケースも
「重要指名手配」に指定された八田容疑者、何が変わるのでしょうか。
みなさんも「重要指名手配」のポスターを街中で見かけたことがあると思います。
来月から八田容疑者も追加されることになります。
全国各地の駅や商業施設などに張り出されより広く情報提供を呼び掛けます。
過去にはこの重要指名手配をきっかけに有力な情報が集まり逮捕に繋がったケースもあるんです。
2007年、千葉県でイギリス人女性が殺害された事件。
約2年7か月の逃亡生活の末捕まったのは市橋達也受刑者です。
この事件の解決の糸口となったのは「全国からの情報」でした。
警察庁は事件発生から約3カ月後に市橋達也受刑者を「重要指名手配」に指定。
今回のケースと同様に捜査特別報奨金の対象となり広く情報提供が呼びかけられました。
指定から約2年後、整形外科からの情報で市橋受刑者が整形していたことが明らかに。
この「新しい顔」をきっかけに大阪のフェリー乗り場で職員から通報が寄せられ、市橋受刑者の逃走劇は幕を下ろしました。
市橋受刑者は殺人などの罪で無期懲役が確定しました。
また、公的懸賞金1000万円については情報提供者4人に対し情報の有力度に応じた額が支払われたということです。
市橋受刑者は逃走中、大阪や沖縄の離島など全国を転々としていたことが分かっています。
別府市のひき逃げ事件の八田容疑者のケースでも全国からの情報が解決への鍵を握ります。
8月末までに全国から1401件寄せられたという八田容疑者に関する情報。
今回の重要指名手配と捜査特別報奨金で逮捕に繋がる情報が集まることが期待されます。
八田容疑者に関する情報の提供先は別府警察署0977-21ー2131です。