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小さな集落に伝わる伝統の小鹿田焼
大分県日田市の山間にある小さな集落で作られる「小鹿田焼(おんたやき)」。
江戸時代から伝わる伝統の技法でつくられるこの器、手作業で作られる独特の雰囲気や味わいが人気で全国に多くのファンがいる。
県外にも専門店があるという小鹿田焼の人気の秘密を取材した。
手作業で作られる器
広大な山々が見える、長く続く田舎道。到着した先は、日田市源栄町にある「小鹿田の里」。
ここ、小鹿田の里で作られる器の特徴は、機械を使わない手作業にある。陶土となる原土の採取、乾燥、唐臼による土の粉砕、成形、装飾、焼成など全てが「人の手」「感覚」によって作られていく。
この技法は江戸時代から受け継がれ、今でもそのやり方は変わっていない。
小鹿田のシンボルともいえる唐臼
「ゴン、ゴン、ゴーン・・・」
小さな里に鳴り響く、何かをつくような音。小鹿田のシンボルともいえる「唐臼(からうす)」だ。
鹿威しの原理で、水の力を生かし、陶土を打ち砕く。
この土を砕く際に鳴る音は、残したい日本の音風景100選にも選ばれた。
桶に水が溜まっていく様子は、どこかワクワクする。
この小鹿田焼、実は県外にも取り扱う店がある。小鹿田焼が全国でなぜ人気なのか。
県外の店舗を訪れ話しを聞いてみた。
やってきたのは、東京都の東長崎に店を構える「ソノモノ」。小鹿田焼だけを扱う専門店で、開店から客足が絶えない。
「みんな小鹿田焼の大ファンなんですよ」。そう語るのは、店主である榑松そのこさん。
焼き物を扱うお店でアルバイトをしていた際、小鹿田焼が持つ独特の雰囲気や味わいに感銘を受け、やがて小鹿田焼専門店をオープンした。
これまでに100回以上、小鹿田焼の里を訪れたそう。
小鹿田焼のファンという夫婦
お店から出てきたご夫婦、聞くと、埼玉在住で夫婦揃って小鹿田焼の大ファンだという。
ーー妻
「たくさん買いました。お皿と、お茶碗と、ちっちゃいツボと。お料理をのせるとね、すごい映えるんですよ。和食でも洋食でも、どんな料理でも合うんですよね。私はだから飾るより使う派です。お家に来た人がみんな、器素敵だなって褒めてくれるんです。」
ーー夫
「妻がファンで、つい一緒に。ブラタモリを見て更にファンになりました。」
ツーリストにも人気
どうしても見てみたいと立ち寄ったお客さんは、ツーリストとして来ていた外国人観光客。インタビューにも快く答えてくれた。
ーー男性は
「まず、素敵だなと思ってお店に来たんだけど、実際に見ても素晴らしかったよ。工芸品を見ることは元々好きなんだ。ただ私、ツーリストだからたくさん買って帰れなくて。それだけが残念だよ。」
離れた関東で人々の生活の一部に
若い男性とともに勢いよく入店してきたこちらの外国人の方。
大分から来たと伝えると、目をまんまるにしていた。
ーー男性は
「どんなお料理でも美味しそうに見えるんだよ!」
聞くとこのヴァンさん、カフェの店員さんだそうでおすすめのお店があると、ついお客さんを連れて来たそう。
また後で来るからねと笑顔で帰っていった。
ーー
「日田って、どんなところですか?」
そんな質問をたくさんのお客さんにしていただいた。
小さな里が受け継いできた器が遠く離れた関東で人々の生活の一部になっていることを少し誇らしく感じた。