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先日行われた参議院の補欠選挙中に問題となった「要人の警護」。
和歌山で岸田総理の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件を受け、その後2度、総理が応援入りした県内でも警備態勢が強化されました。
“選挙と要人警護”その課題などを専門家に聞きました。
浮き彫りとなった新たな課題
話を聞いたのは、福岡と秋田、2つの県警でトップの本部長を務めた京都産業大学・田村正博教授です。
◆京都産業大学・田村正博教授
「現職総理は他とはかなり違う、手厚い警護をしているにも関わらず犯行が行われてしまったのが一つ。それからもう一つは、爆弾というものが使われた」
今回、新たな課題が発生したと話します。
2022年、安倍元総理が銃撃され対策が取られる中、4月15日、和歌山の岸田総理の応援演説会場で今度は爆発物が投げ込まれました。
◆京都産業大学・田村正博教授
「今までは警護対象者をどう守るかという観点で良かったが、聞きに来ている方たちを含めた安全をどう守るか。そういうこれまでと全く異なるというか、大変大きな課題が追加された」
“選挙と警護”の難しさ
大分県内にも2度応援入りした岸田総理。
警察は人員を増やし警備態勢を強化しました。
選挙戦最終日に総理が訪れた大分市の会場でも、金属探知機によるチェックや手荷物検査が行われました。
◆訪れた人
「色々あったのでやむを得ない。安全を保つためには」
◆京都産業大学・田村正博教授
「選挙なので何よりも得票を目指して行われる活動。選挙の有権者の方たちにできるだけ近づきたい。でも、当然近づくということは、それだけ攻撃を受けやすくなるということ」
選挙活動の自由を尊重しながらの警護の難しさを指摘します。
要人警護の機会が少ない地方の警察
◆田村教授
「予定が相当前から決まっているわけでもない。なので、非常に限られた時間で最善の計画を組む。そのこと自体が大変難しいこと。(警護する)人はどういう行動をしなければいけないのか、どういうことが想定されるのか、そういった点を含めて意思統一が図られなければいけない」
また、地方の警察は要人警護の機会が少ないことも課題だと言います。
◆田村教授
「経験が容易に道府県レベル(の警察)では蓄積しにくいものだということを前提とした上で、専門技術は学ぶ。警視庁にもお願いをして学ばせてもらう、そういう機会が大事」
このほか、地方の警察は普段から集会などの主催者側や参加する市民に対し、警護に伴う規制への理解を浸透させることも大切だとしています。
自由な選挙活動を維持しながら安全をどう守るか、難しい対応が求められています。