県内でコロナ初確認から3年 苦しみ乗り越えウィズコロナの社会へ 飲食・観光業界のいま

2023年03月03日 18:30更新

新型コロナウイルスの感染が大分県内で初めて確認されてから、3日で3年となります。

 

影響を受けてきた県内の飲食店や観光地で、この3年間の思いや現状について取材しました。

 

コロナ 県内で初確認から3年

 

2020年3月3日。

 

3年前のこの日、県内で初めて新型コロナの感染が確認されました。

 

 

この間、ウイルスは変異しながら8度の流行期を繰り返しました。

 

県内の感染者数は累計で30万987人。

 

死亡者数は757人に上っています。

 

 

◆県福祉保健部 藤内修二理事

 

「この3年間を振り返って、どこが大変だったかというのはない。どの流行においても医療機関、保健所、我々含め県の対策本部、とても大変な時期が続いたと考えている」

 

 

県内の飲食店には3度の時短要請が出されるなど、業界全体で大きなダメージを受けました。

 

 

◆一魚一会 三ヶ尻進社長

 

「打つ手がないというか、何をすればいいかわからない3年間を、僕だけでなく飲食業界の皆がそういう辛い3年間を過ごしてきたのではと感じている」

 

 

 

大分市都町にある飲食店です。

 

コロナ禍前、月の売り上げは平均でおよそ600万円あったのが、2020年4月の緊急事態宣言後の数か月は30万円、20分の1にまで落ち込んだそうです。

 

 

売り上げ面の苦しさ以上に、明かりが消えた街を見て地域を盛り上げなければという思いが強くなったといいます。

 

 

観光客が戻りつつある中、市内のビジネスホテルと連携して観光客向けのプラン作りに新たに挑戦しています。

 

 

◆一魚一会 三ヶ尻進社長

 

「コロナ禍前よりもいい状態を作っていきたいと考えている」

 

 

こうした中、3月13日からはマスクの着用が個人の判断に委ねられるなど、本格的なウィズコロナが始まろうとしています。

 

 

◆えびす屋湯布院店 鈴木良二さん

 

「期待しかない」

 

 

 

観光地・湯布院で人力車を運行しているえびす屋です。

 

観光客の姿がなくなり休業せざるを得ない期間もありましたが、こうした苦しい経験もばねにしていきたいと話します。

 

 

◆えびす屋湯布院店 鈴木良二さん

 

「いまこうやって観光客がすごく戻ってきて、またそのありがたみを感じることができたのも(コロナ禍の3年間)があったからだと思うので、非常に前向きに捉えている」

 

 

土産物店でも経済的、精神的に大きな影響を受けていました。

 

 

◆ヘラクレス 馬場弓男店長

 

「毎日が地獄みたいな日を(3年間)ずっと送った」

 

 

 

去年の年末以降はインバウンドの増加もあり、2月の売り上げはコロナ禍前の8割ほどにまで回復。

 

脱マスクや5類への移行といった今後の動きにも注目しています。

 

 

◆ヘラクレス 馬場弓男店長

 

「最高です、いまは。もうこれ以上、前みたいには戻らないのではと安心しながら販売している」

 

 

 

新型コロナが県内で確認されてから3年。

 

ようやく見え始めた明るい兆しに、影響を受けた各方面でも回復への期待が高まっています。

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