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『フレイル』という言葉。
「虚弱」などを意味する英語が元となっていて、「高齢になり、体や心の働き、そして社会的なつながりが弱くなった状態」を指す言葉です。健康と要介護の間の状態で、ここから悪化すれば介護が必要な状態となりますが、対策をすれば回復すると言います。
このフレイルについて対策などを取材しました。
「椅子から立ち上がるとき手すりや杖が必要」
「食べることが楽しくなくなった」
「毎日の生活に充実感がない」
これらは、大分県が作成した介護が必要となる手前の状態「フレイル」に関するチェックシートの項目です。運動機能や心の状態など25項目があり、そのうち8項目に該当するとフレイルに該当するといいます。
ただし…。
ーー大分県高齢者福祉課 大津瑠璃さん
「健康予防に取り組めば要介護に転ばずに健康に戻れる。地域で開催されてる高齢者サロン、『通いの場』と呼ばれるところになるが、そういうところへ足を運んでいくことで防げるところではないかなと思う」
フレイル対策として重要なのが、運動や交流を楽しむ「通いの場」への参加です。
地域住民などが主催していて、県内全体では2600か所近くあります。
こちらの大分市種具の運動教室もその1つ。
毎週1回金曜日に開催していて、この日は60代から80代までの12人が体操などで汗を流していました。
また、『口の体操』も行っています。
食べる力が弱るのを防ぐ狙いがあります。
そして、取り組みは運動だけではありません。
ーー種具フレイル予防きんもくせい教室 御手洗裕子代表
「確認しながら栄養を取ろうということでやってます」
栄養の知識を身に付け、食事に気を付けることもフレイル対策です。
また何より、教室をきっかけに人と触れ合うことが、活力ある生活につながるそうです。
ーー教室の参加者(75歳)
「75歳です。若いでしょ?楽しみに毎週来ています」
ーー教室の参加者(88歳)
「動かないとやっぱりダメだと思って、少しずつは。一生懸命出てきています」
実は「通いの場」の参加率は、大分が8年連続で全国一。
県では作業療法士といった専門知識を持った講師を派遣する事業などを行い、活動を積極的に支援しています。
大分県は健康で日常生活を送れる期間「健康寿命」が全国でも上位ですが、県は、この「通いの場」も大きく貢献していると分析しています。
「人生100年時代」と言われる中、「フレイル」を意識して対策を行うことも健康で過ごす鍵となりそうです。
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