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冬の寒さにも冴える「ハボタン」の可能性を広げる研究が、大分県立農業大学校で行われています。
大分県豊後大野市三重町にある大分県立農業大学校。
農業のスペシャリストを育成する2年制の学校です。
こちらでは現在66人が学んでいます。
「ハボタン」の可能性を広げるとは?
「染色ハボタン」そう、ハボタンに色をつけること…なんです。今流行りのくすみカラーを中心に、柔らかな色合いのハボタンです。
ーー大分県立農業大学校 吉松教授
「どうしても『和』のイメージが強いハボタンに、ハボタンを染色することによって洋のイメージが入って、よりハボタンの楽しみを膨らますというか、楽しんでほしいなと思っています」
県立農業大学校では6年前から花の染色を手がけ、4年前にハボタンの染色を始めました。
色のバリエーションを増やし「長い期間にたくさんの」ハボタンを買ってもらうための取り組みです。
ハボタンが最も出回るのは12月。
寒さに強いことやしっとりとした美しさが人気で、主にお正月用として使われています。
しかし逆に、需要が年末を中心に偏ってしまっているのです。
こちらは、「プリンセス・リーフ」と名付けられたスペシャルな染色ハボタン。
通常のハボタンと比べて2倍から、高い時で5倍近くの値段で取引されますし、クリスマスからバレンタインデー頃まで長い期間活躍できるハボタンなんです。
また大分県立農業大学校では、ハボタンの他に、センニチコウやケイトウなどの染色にも取り組んでいて、こちらも市場で高い評価を得つつあります。
色をつけること自体は、それほど難しいことではないのですが、地道な研究でたどり着いた最適な配合の染色液に、最適な時間つける…。
それを見つけ出すのに長い時間が必要でした。
現在、この「ハボタン」の染色プロジェクトを進めているのが、1年生の大田海輝(ひろき)さん。
去年、ここを卒業した彼のお兄さんもハボタンの染色の研究をしていて、海輝さんはそれを引き継ぎました。
大田さんのご実家は、杵築市のホオズキ農家さんです。
海輝さんは先日、学校で行われた意見発表の大会で最優秀賞を獲得しました。
1月に行われる九州大会に、学校代表として出場します。
ーー大分県立農業大学校 大田海輝(ひろき)さん
「将来は、父がやってる農家を継ぎたいと思っているので、まずはホオズキを中心に、カスミソウやスターチスといった花も高品質なものを育てていきたいと思っていますし、ハボタンも農業大学校で研究したので、その品目もいずれ入れれるように頑張っていきたいと思います」
大分県立農業大学校では2021年から市場に出荷し、プリンセス・リーフの需要拡大やファン獲得に取り組んでいます。お店で見かけたら、大田さんを思い出して、ぜひ手に取ってみてください。
研究は2023年も続いていきます!
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