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新型コロナの感染が拡大する中、救急搬送にあたる消防の現場では熱中症シーズンも重なり厳しい状況が続いている。
今の救急の現場を取材した。
熱中症での搬送は去年の1.5倍に
8月に入り、強い日差しが照り付け気温が上昇する日が続いている。
11日の最高気温は豊後大野市犬飼で36.5℃、日田で35.4℃、大分市でも35.3℃など県内5つの観測地点で35℃以上の猛暑日となった。
暑い日に増加するのが「熱中症」。
消防は例年以上に対応に苦慮している。
県内でことしに入り7月末までに熱中症関連で救急搬送された人は564人。これは去年の同じ時期の1.5倍以上の人数だ。
◆大分市消防局 救急救助担当班 宇都寿哉さん
「熱中症アラートが発表されている日数も多いので、それが要因の一つとは考えられると思う。最近では(出動から)帰ってきてからまたすぐ呼ばれるという事案が増えている」
コロナが追い打ち‥
さらにことしの夏は新型コロナの第7波が追い打ちをかけている。
◆大分市消防局 救急救助担当班 宇都寿哉さん
「現在は自宅療養中の方の症状が悪化して救急要請になる時もあるんですが、その場合の出動が現在増えている」
中央消防署の管内では県が第7波と位置付ける7月1日以降、新型コロナ患者の搬送が急増。ことしの搬送者130人のうち7月以降が4分の1を占めている。
また、感染者を搬送した後は20分ほどかかる車内の消毒作業が必要で、こうした点も大きな負担になっているという。
病院なかなか決まらず30分以上
さらに救急隊員を悩ませているのが「医療機関の選定」だ。
◆大分市消防局 救急救助担当班 宇都寿哉さん
「病院がなかなか決まらずに医療機関の選定に苦慮しているのが現状。(救急搬送困難事例とされる)30分以上かかる事案が増えてきている。」
ことしの夏は通常の救急搬送に加え熱中症、そして第7波による負担が救急の現場に重く圧し掛かっている。