「歓迎の言葉」はタブレットの翻訳で‥ウクライナから避難の少年 中学初登校日に密着

2022年06月24日 21:00更新

ウクライナから大分県別府市に避難してきておよそ2か月。

20日から13歳の男の子が市内の中学校に通い始めました。

登校初日の様子を取材しました。

20日、別府市の青山中学校に初めて登校したのはことし4月にウクライナから市内に避難してきたストロミン・キリロくん、13歳です。

 

 

◆TOS牧野夏佳記者

「緊張する?」

◆キリロくんの母親

「彼は全然緊張してない。私だけ(緊張している)」

 

キリロくんのクラスは2年1組。

教室に着くとクラスメートたちが大きな拍手で迎え入れました。

 

 

◆クラスメートは

「ようこそ2年1組へ。生活はしにくいと思うけど一緒に頑張ろうね」

 

クラスメートたちはタブレット端末の翻訳機能を使って、キリロくんに歓迎の言葉を伝えていました。

 

この後、早速、日本の伝統的な遊びを体験したキリロくん。

生徒たちもキリロくんとの学校生活を楽しみにしています。

 

 

◆生徒たちは

「一緒に楽しんでプライベートとかでも学校以外のところでも仲良くできたら」

 

給食の時間帯にはお互いにコミュニケーションをとる様子も。

日本の給食もキリロくんにとって初めての体験です。

学校では生徒と一緒に授業を受けますが、国語と社会の時間だけは専門の指導員から日本語を学ぶということです。

 

◆キリロくんの担任 江藤慶先生

「とにかく心穏やかに楽しい時間を生徒たちと作っていってほしい。(生徒たちも)なかなかないこの縁を大事に、違う文化の子どもと接することをいい機会にしてくれたら嬉しい」

 

登校初日を終えたキリロくん。

日本の学校はどうだったのでしょうか。

 

◆ストロミン・キリロくん

「学校大好きです。楽しかった。新しい友達、先生ができて全部楽しかった」

 

キリロくんはウクライナの学校のオンライン授業があるため、青山中学校では午前中のみ授業を受けるということです。

 

教育や就労の問題はまだまだ課題が多く残っていますが、避難してきた人たちは言葉や文化の壁などを乗り越えながら少しずつ歩みを進めています。

 

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