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「最近、耳が聞こえにくいかもしれない」、「高齢の親に大きな声で話かけても会話ができない」
今回はそんな耳のお悩みがある人、必見の記事です。
実は“耳の聞こえ”はとてもデリケート。補聴器を買えばすぐに解決するという問題ではないんです。では、どうすれば自分や家族にぴったりの補聴器と出合い、後悔しない付き合い方ができるのでしょうか。
今回は、「耳の聞こえ」の悩みに寄り添うプロフェッショナル、大分市の補聴器専門店「大分うぐいす補聴器」の宇留嶋伸明さんにお話を伺いました。
お話を伺った方:「大分うぐいす補聴器」宇留嶋 伸明さん
30年間、特別支援学校の教員として勤務。在職中に難聴の子どもたちと出会い、補聴器について学んだことが現在のキャリアの原点。テクノエイド協会認定の「認定補聴器専門店」で、「認定補聴器技能者」として活動。完全予約制で、赤ちゃんから高齢者まで一人ひとりの聞こえの悩みにじっくりと向き合う。

(耳の検査などをする宇留嶋さん(右))
目次
1.宇留嶋さんは「お耳のジムのトレーナー」?
2.一番のサービスは「最適な補聴器の選択」
3.ご本人の「意欲」と家族の支援がカギ
4.「もっと早く来ればよかった」涙の感謝
5.聞こえに困ったら、まずは相談を
1.宇留嶋さんは「お耳のジムのトレーナー」?

編集部:早速ですが、どのようなお店か教えてください。
宇留嶋さん: 当店は、難聴の方のために補聴器を調整・販売しています。お客さまは赤ちゃんから高齢の方まで幅広く、難聴の度合いも様々です。
編集部: お店はどのような雰囲気なのでしょうか?
宇留嶋さん: お客さま一人ひとりにじっくり向き合うため、完全予約制です。その方の聴力やご希望、ご予算に合わせて最適な補聴器を選び、調整することを大切にしています。
(多種多様な補聴器)
編集部:補聴器選びのポイントを教えてください。
宇留嶋さん: 補聴器は、つければすぐ聞こえるものではありません。難聴の状態を正確に把握し、微調整を重ねながら少しずつ慣れていく「トレーニング」が必要なのです。そのため私は、お客さまに「お耳のジムのトレーナーです」と説明しています(笑)。
編集部: お耳のジムのトレーナー!時間をかけて調整するんですね。
宇留嶋さん: 装着時間を少しずつ伸ばし、違和感なく使えるようサポートします。調整のたびにお客さまの笑顔が増えていくことが、私の生きがいです。
(店内の診察・接客スペース)
2.一番のサービスは「最適な補聴器の選択」
編集部:素敵なお仕事ですね。
宇留嶋さん: お店の一番のサービスは、お客さまの耳の形や聴力、「どんな時に聞こえたいか」というご希望に合わせ、最適な補聴器を選択し調整することです。認定補聴器専門店ならではの専門機器を使い、「語音明瞭度」や「実耳測定」といった測定を行います。言葉が少しでも聞き取りやすくなるよう、聞こえを最適な状態まで引き上げることにこだわっています。
編集部: 調整にはどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
宇留嶋さん: (かけてすぐに見える)メガネと違い、聞こえるようになるまで最低でも2~3か月はかかります。80代や90代から始める方にも、ご家族と向き合いながら、聞こえの悩みを少しでも解消できるよう調整します。
3.ご本人の「意欲」と家族の支援がカギ
編集部:2~3か月!それだけ難しい調整なんですね。
宇留嶋さん: ご本人に難聴の自覚が少なかったり、「まだ困っていない」と補聴器の使用に前向きでなかったりする場合の調整は、特に難しさを感じます。ご本人の「聞こえるようになりたい」という意欲があれば調整はスムーズですが、それが少ないと、なかなかうまくいきません。
(店内の防音室で耳の聞こえの検査を行います)
宇留嶋さん: ご本人が使用時間を延ばすといった努力に加え、ご家族の支援がとても重要です。ご家族と一緒に「聞こえの困り感」をどう乗り越えるか考えていきます。周りの支援がないと、うまくいかないことが多いですね。
編集部: ご本人だけでなく、ご家族もチームの一員というわけですね。
宇留嶋さん:お子さんの場合も同じです。1000人に1人から2人の割合で難聴のお子さんがいますが、3歳児健診などでは気づかれにくく、小学校高学年で初めて当店に来る子もいます。
お子さんの調整の難しさ、そして高齢で聞こえにくさを自覚されていない方の難しさ、一人ひとりの困難さに、ご家族の協力をいただきながら時間をかけて調整しています。ご本人やご家族が「頑張りたい」という気持ちをいつも一緒に考えながら、ちょっとでも言葉が聞き取れるようになったら褒めてあげて、支援していくのが私の生きがいです。
4.「もっと早く来ればよかった」涙の感謝
編集部: 特に嬉しかったエピソードを教えてください。
宇留嶋さん: 他店で高価な補聴器を買ったものの、うまく聞こえないという方が来られたことがあります。私が調整すると「調整する人でこんなに違うんですね」と涙を流して感謝され、とても嬉しかったですね。
編集部: 「調整する人で違う」というのは、まさにプロの技術ですね。
宇留嶋さん:調整の回数を重ねるたびに、ご本人の笑顔が温かくなったり、「もっと早く来ればよかった」という感想をいただいたりすると、認定補聴器技能者としての技術が役に立ったんだなあと、とても生きがいを感じます。

宇留嶋さん:また 、お店の休日にボランティアで「聞こえの出前授業」を開いています。難聴の方とのコミュニケーション方法などをお伝えする講座です。
編集部: 活動の原点は何ですか?
宇留嶋さん:実は私、30年間、特別支援学校の教員をしていたんです。そのときに難聴のお子さんと触れ合う機会があり、大学の講座で初めて補聴器について勉強したのが、人生の補聴器のスタートですね。
5.聞こえに困ったら、まずは相談を
編集部:長年の経験が今のお仕事につながったんですね。
宇留嶋さん: 補聴器はつけてすぐ聞こえるものではなく、時間をかけた丁寧な調整によってはじめて機能します。
編集部: 買って終わり、ではないんですね。
宇留嶋さん: 補聴器はメーカーや機種よりも「調整する人」で決まります。使えるようになるか、使われない「タンス補聴器」になるかの分かれ道です。 認定補聴器技能者として、専門機器を使いしっかり調整します。聞こえにお困りなら、まずはお気軽にご相談ください。完全予約制ですので、電話でのご予約をお待ちしています。
後悔しない補聴器との付き合い方 まとめ
今回、宇留嶋さんにお話を伺って学んだ「後悔しない補聴器との付き合い方」のポイントを3つにまとめました。
① 補聴器は買って終わりではなく、専門家と二人三脚で行う「お耳のトレーニング」。
② 大切なのは機種選びより「人」選び。信頼できる技術と想いを持った「調整者」を見つけることが重要。
③ ご本人の「聞こえるようになりたい」という意欲と、ご家族の協力が成功のカギ。周りの理解とサポートが大きな力になる。
【編集部の感想】
「補聴器は調整する人で決まる」「タンス補聴器にはさせない」。宇留嶋さんの力強い言葉から、プロの覚悟と愛情を感じ、補聴器へのイメージが180度変わりました。聞こえに悩む方やご家族にとって、宇留嶋さんのような存在は本当に心強いと感じます。お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
【問い合わせ先】
電話 097-552-4133
ファックス 097-552-4122
ホームページ 大分うぐいす補聴器
メール oita.uguisu@gmail.com