リリー・フランキー、15歳で大分へ 下宿まで起こしに来た恩師との高校生活を回想
日常的に医療のサポートが必要な子供たちに関する特集です。
こうした子供たちは「医療的ケア児」と呼ばれ、支援を拡充させるための法律の整備などが進められています。
医療的ケア児を社会でどう支えていくか、病院や家族を取材しました。
別府市にある国立病院機構 西別府病院です。こちらには人工呼吸器やたんの吸引など日常的にケアが必要な子供である「医療的ケア児」や成人となった「医療的ケア者」が100人以上入院しています。このうちの半数ほどが脈拍など体の状態を24時間監視するモニターを常に付ける必要がある症状の重い人たちだということです。
こうした医療的ケア児の支援を目的とした法律の改正案が2026年7月に国会で成立しました。支援の対象者の拡大などが盛り込まれていて、改正法は2027年4月に施行されます。

こうした法律の整備が進められる一方、現状では医療的ケア児を長期もしくは一時的な受け入れをする施設は県内には8か所しかありません。
そのうちの1つである西別府病院ではさらに多くの受け入れをしようと、一般病棟の一部を医療的ケア児専用に改修する計画を進めています。
ただ、課題もあるといいます。
◆西別府病院今井一秀統括診療部長
「いろんな医療スタッフがいないと僕らも仕事ができないし、そこが一番重要。マンパワーの部分でも充実させていく必要がある」
様々な業界で人材不足が叫ばれる中、病院でも看護師など医療スタッフの確保に苦労しています。
さらに物価高で機器の価格も高騰していて、環境の整備を進めることが難しい状況にあるといいます。
◆西別府病院 末延聡一院長
「そこをなんとかこのクラウドファンディングで購入できないかというのが一番のきっかけ」
病院では機器の購入費を調達するため、2026年6月からインターネットを通じて寄付を募るクラウドファンディングを始めました。9月18日の金曜日まで受け付けていて、集まった寄付をもとに、早期の体制整備を目指します。
◆西別府病院 末延聡一院長
「機材(の充実)だけでは不十分なので、 そこに働く職員がスキルアップをしてよりよい医療を医療的ケア児者に提供できるようになればと思う」

一方、県によりますと、施設ではなく在宅生活を送る医療的ケア児は県内にはおよそ250人いると推計されています。大分市の安藤歩さんは18歳の娘の那月さんのケアを自宅で行っています。
那月さんは3歳の時におたふく風邪のウイルスで脳炎を引き起こし、人工呼吸器を着けたままの生活を余儀なくされています。
家族一緒の時間を作るため、自宅で看る選択をした歩さんですが、体力的に限界を迎えることも少なくないといいます。歩さんは県内の医療的ケア児の家族会の代表を務めていますが、ほかの家庭でも同様の悩みを抱えているといいます。
そのため、子供を一時的に預かってくれる施設や訪問看護サービスの充実も必要だと話します。
◆県医療的ケア児者の親子サークル「ここから」安藤歩 代表
「家族で一緒にいたいのに離れてしまうのは寂しいなと思いつつも、 自分の体の限界もあったりするので安心してわが子をお願いしますといえる場所が県内いろんなところに広がっていくとありがたい」
進みつつあるものの、課題を抱える医療的ケア児への支援の在り方。
当事者からはさらに社会全体で支えるための仕組み作りを求める声が上がっています。
