ガソリン高騰で7年ぶりの水準・Wパンチの業界も

2021年10月13日 19:00更新
高騰するガソリン価格について。
 
13日、発表された県内のレギュラーガソリンの平均販売価格は168.5円。
先週より一気に3円近くも値上がりしている。
 
原油価格の高騰が原因だが、コロナ禍で「Wパンチ」という業界も多いようだ。
 
大分市内のガソリンスタンド。
給油をするドライバーからはため息交じりのこんな声がー
 
ーー利用客
「仕事でも使っているのでけっこうガソリンが高いといたい」
「財布には優しくないので早く元の水準くらいに戻ってくれれば」
 
石油情報センターが発表した、11日時点の県内のレギュラーガソリンの平均販売価格は1リットルあたり168.5円。
前の週から2.9円、値上がりし令和に入ってからの最高値を更新。
168円台となるのはおよそ7年ぶりだ。
新型コロナのワクチン接種が進み経済の回復への期待感から原油価格が上昇している事などが要因だという。
 
原油高騰と新型コロナのWパンチとなっているのが交通機関。
 
大分バスは新型コロナの影響で利用客が減少し、売上げはコロナ禍前と比べると3割以上落ち込んでいる。
こうしたなか、去年から燃料の軽油の値上がりが続いていて、1リットルあたりの価格はこの1年で25円上がったという。
 
ーー大分バス バス営業本部乗合課 仲摩剛課長
「リッター単価が1円増えると(経費が)年間で400万円増える。このままいくと去年に比べておよそ1億円の経費増になる。大変厳しい状況」
 
原油価格の高騰の影響は佐賀関の漁師たちにも…。
 
ーー漁師 永倉和久さん
「きついですねやっぱり。生活はかなり厳しい」
 
漁師歴7年の永倉和久さん34歳。
飲食店への時短要請などコロナ禍のあおりを受けて関アジなどの高級魚は価格が落ち込み、去年の年収はおととしの半分ほどになったと話す。
 
そこに追い打ちをかけるように原油価格の高騰…。
漁の回数によって左右されるものの船の燃料代は去年より2万円以上増えた月もあると話す。
 
ーー永倉和久さん
「死活問題。やっぱり燃料はどうしても仕事上使うものなんでかなり厳しい。あしたどうしようあさってどうしようという不安は毎日」
 
現在は市から燃料代の補助が出ているものの、先の見えない苦しい状況だと話す永倉さん。
それでも漁に出るしか道はないと懸命に前を見据える。
 
ーー永倉さん
「1円でも10円でも生活の足しになるんやったらもう働いて働いてしかない」
 
コロナ禍に加えてのガソリン価格の高騰。
石油情報センターによるとガソリンの価格は来週も値上がりが予想されていて苦しい状況はしばらく続きそうだ。

最新のニュース