長引くコロナ禍 子育て世代・子どもたちへのサポート広がる

2021年10月12日 19:00更新
長引くコロナ禍にあって子どもたちの食生活をサポートしたり、子育て世帯の精神的なサポートに乗り出す動きが大分県内でも広がっている。
その取り組みを取材した。

8年前にオープンした大分市内のカフェ。
食事に困っている子供や家庭を支援しようと、毎月第1と第3木曜日には子ども食堂を開いている。

農家などから寄付を受けた食材などで作ったランチプレートにはお菓子やジュースもついていて小学6年生までは無料。

ーーお客さん
「沢山もらえるのでこんなに貰っていいのかという気持ちになるけど、おやつにもできるので助かる」

ーー柴田真里キャスター
「子育て世帯の支援は食事面だけではありません。衣類やおもちゃなどが並んでいますが必要な人は持ち帰って良いということです」

店内にあるリユースコーナー。
子育てを終えた家庭や企業から寄付された衣類や紙おむつなどが並んでいて、無料で持ち帰ることができる。

ーートンネルをぬけると…たまりば 若林優子オーナー
「コロナ禍の状況見ながら子育て世帯の意見を取り入れつつ子育て世帯を応援していけるような場所でありたい」

2020年、母子家庭などひとり親世帯を対象に県が行った「新型コロナの影響」に関する調査の結果。
回答者の4割ほどが「収入が減った」、または「大幅に減った」と回答している。

一方、県内には現在83か所の子ども食堂があり、子どもたちの食生活を支えている。
長引くコロナ禍にあってその役割が注目されている子ども食堂。

その活動を応援しようと県は9月、インターネット上で資金を募るクラウドファンディングを始めた。
期間は11月末までだが、10月12日までに280万円余りの善意が寄せられているという。

ーー県こども・家庭支援課 河野洋子課長
「県内に83か所ある子ども食堂で確実に大切に使わせてもらうので、皆様の温かい志を宜しくお願いします」

一方、こちらは大分市にある助産院。

助産師の二ノ宮朋恵さんは産前産後の母親のサポートを行っている。
新型コロナの影響による外出の自粛で2020年以降、受診を控える人も多いという。

この日、二ノ宮さんは生後半年の赤ちゃんがいる母親のもとを訪れた。

孤独や不安に耐えながら赤ちゃんと向き合う母親をサポートしたい。
赤ちゃんの体調のケアだけでなく母親の悩み事の相談に乗るなど、地域に根差した助産師として子育て世帯に寄り添う。

ーー母親
「子どもだけじゃなくて、私自身の産後の体調のケアまで相談できる人はいない中、本当に感謝している」

また、二ノ宮さんはインスタグラムなどSNSを使ってオンラインでも母親の悩みに答えている。

ーーともえ助産院 二ノ宮朋恵さん
「直接皆と会えなくて不安や悩みを共感できないストレスは皆さん結構多いと感じている。コロナの時期を一緒に乗り越えていきたいと思うので気軽に頼って」

子どもたちや子育てママが発信するSOSを見逃さない!
新型コロナの影響が長期化する中、地道な支援の輪が県内でも広がっている。

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