穴を掘って砂を積む「穴1山1グランプリ」シンプルだけど夢中になれるビーチイベント・大分
体重およそ450キロの「ミコトちゃん」とともに目指す甲子園?
竹田市の久住高原農業高校の「うし部」の生徒たちが目指すのは「野球」ではなく「和牛」の甲子園です。
牛の世話や飼育技術を学ぶこの部活は、部員19人を擁する人気の部活。最高評価「A5の12」を目指す生徒たちの活動を取材しました。
大分県竹田市にある久住高原農業高校。
「甲子園出場が常連の強豪部活動」があるというウワサを聞きつけ取材にやってきました。
甲子園の…常連…?となれば、やっぱりアレか。
「野球部?」
さっそく、生徒たちに聞き込みを開始。

聞き込み開始!でも、情報が…???
グラウンドを目指して歩いているとさっそく生徒を発見。まずはこの学校について聞いてみました。
生徒:
「農業機械とかの体験もできるし、野菜とかも育てられる高校」と教えてくれたのは2年生。自身は草花の研究をしているそうで「何でも育てていいよって言われたら、チューリップを育てたいですね」と、はにかみながら答えてくれました。
さて、本題の部活動について。
甲子園に出るような部活は?と尋ねると、「ああ、野球部とかですかね」と、やはり王道の答えが。

と、そこに現れたのは、丸刈り頭の生徒。これはもう間違いない!
竹尾:「野球部ですか?」
生徒:「僕、野球部じゃないです」
えぇ!?まさかの即答。じゃあ何部なんですか?
生徒:「帰宅部です」
帰宅部でした。
帰宅部の彼に校内にある部活を聞いてみると、「うし部、フェンシング部、野球部…あとボクシングがありますね」と気になる名前が。
うしぶ…?

耳慣れない部活が気になりながらも次に話を聞いたのは野球部員の3年生。
生徒:
「うちの高校は軟式。甲子園ではないです」
じゃあ、一体どの部活が甲子園に…?途方に暮れる中、教えてくれたのが。。
「うし部じゃないですか。”和牛甲子園”っていうのがあるらしいです」
和牛甲子園…

ついに発見。その名も「うし部」
教えてもらった場所へ向かうと、そこにはたくさんの牛が。
そして、かいがいしくお世話をする生徒たちの姿が。
竹尾:「あなたは何部ですか」
生徒:「僕は、うし部です」

見つけました。今回、取材するのが久住高原農業高校「うし部」です。
部長の平野晴己さんによると、うし部とは「牛の手入れや、餌やり、授業以外の時間でより深く飼育の技術や方法について学ぶことができる部活」とのこと。部員数はなんと19人もいるそうで、人気の部活動のようです。

人気のきっかけとなったのが新入生歓迎会でのユニークな部活動紹介。
平野さんと副部長が、馬のかぶり物をして、ブラッシングの様子などを面白おかしく実演したことで、多くの1年生が興味を持ってくれたんだとか。

目指すは2つの頂点。「和牛甲子園」と「和牛のオリンピック」
「和牛甲子園」について詳しく聞いてみましょう。
平野さん:
「3年間飼育した牛を最終的に東京へ送って、品定めしていただくのが和牛甲子園です」
大会で競うのは、ズバリ「肉質」。生徒は1年生のときに生まれた子牛を1人1頭担当し、3年後の出荷まで二人三脚ならぬ「一人一頭」で歩んでいくのだそう。相方となる牛の名前は、それぞれの担当者が名付けます。
さらに、うし部が目指す大会はこれだけではありませんでした。

うし部2年生 清水麗歌さん:
「全国和牛能力共進会という5年に1回行われる、人間で言うところのオリンピックがあるんですけど、それの候補牛を今育てています」
この大会は和牛甲子園とは違い、繁殖メス牛の「姿形の美しさ」などを競うんだとか。肉質ではなく、スタイルの良さが評価される、いうなれば美牛コンテスト。
久住高原農業高校は、この和牛のオリンピックで2大会連続県予選を突破している、正真正銘の強豪校なのです。
清水さんは、自身の担当牛について「お腹の張りは結構あって。このお尻付近のお肉がまだちょっと付いていない」と冷静に分析。課題を克服するため、散歩などの運動内容を調整していくと語る姿は、まるでアスリートを支えるトレーナーのようでした。

相棒「ミコトちゃん」と共に目指す最高の栄誉
最後に、平野部長の相方「ミコトちゃん」に会わせてもらいました。生まれたときは40kgほどだった体重は、今や450kg!その大きさに圧倒されます。
近づくと、ミコトちゃんはグイグイと顔を寄せてきました。これは興味津々なだけだそうで、一安心。
平野部長の目標は、ミコトちゃんを出荷した際に、脂肪のサシの入り具合を示す「BMS」という値で、最高ランクの「12」を獲得すること。
「A5の12のランクを取るのを目標にして頑張っていきます」
その力強い言葉に、ミコトちゃんへの深い愛情と情熱を感じます。

牛と共に夢を追いかける久住高原農業高校の「うし部」。
「和牛甲子園」と「和牛のオリンピック」の大舞台での活躍に向けて。頼りがいのある相棒と共に、青春の1ページを一歩一歩進めていきます。
