「危険運転致死傷罪」数値基準の案まとまる 飲酒運転のひき逃げ事故で息子亡くした遺族の思いは… 大分

2025年12月25日 18:15更新

危険運転致死傷罪の適用基準の見直しを議論する法制審議会で、アルコールと速度に関する数値基準を定める案が取りまとめられました。

危険運転致死傷罪は、適用基準については現在、法制審議会で見直しの議論が行われています。

25日の部会ではアルコールについて新たに数値基準を設け、「呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上」とする案が取りまとめられました。

また速度については最高速度が60キロを超える高速道路などでは、その速度を「60キロ超過」で走行した場合、一般道など60キロ以下の道路では「50キロ超過」で走行した場合とされました。

このほか、いわゆる「ドリフト走行」を禁止する規定も盛り込まれました。25日、とりまとめられた案は法務大臣に答申される見通しです。

一方、2003年に飲酒運転のひき逃げ事故で息子を亡くし、現在、遺族団体の共同代表を務める国東市の佐藤悦子さんは、今回の案について「ほとんどの遺族は呼気1リットル当たり0.5ミリグラム以下の飲酒運転で家族を亡くしている。基準の数値をもっと低くすべきだ」と話しています。

また佐藤さんの団体は、早ければ2026年1月にもアルコールの濃度を0.3ミリグラムに引き下げることなどを求める要望書を法務大臣に提出する予定です。

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