なぜここまで延焼拡大?170棟以上燃える大規模火災 専門家「気象状況と地形が要因」大分市

2025年11月19日 21:30更新

大分県大分市佐賀関で発生した大規模火災は、延焼が広がり170棟以上が燃える甚大な被害となっています。なぜここまで被害が拡大したのでしょうか?

 

 

専門家は「気象状況と地形」の2つの要因が重なったことが原因と指摘しています。

 

 

◆大分大学減災・復興デザイン教育研究センター小西忠司客員教授

 

「火災の延焼という点では2つありまして、まず強風ということが条件にあります。かなり強風によって延焼が広がったというのがひとつと、 地形的なもので住宅密集地ということがあります」

 

 

 

 

 

原因の1つが強風です。大分市には火災が発生した前日の午前中からおよそ2日間、強風注意報が発表されていました。

 

 

◆大分大学減災・復興デザイン教育研究センター小西忠司客員教授

 

「地形的なものもひとつあって海から山に向かってなだらかな傾斜になっている。そういう傾斜地で(火災が)広がったということと強風だと火の粉が飛んでいくの、 火の粉によって延焼が広がったということもある」

 

 

また、消火活動にあたっては特有の住宅事情も影響したのではと指摘します。

 

 

◆大分大学減災・復興デザイン教育研究センター小西忠司客員教授

 

「(住宅)密集地なので民家の横で消火活動あるいは燃えている家屋を囲って消火活動する消防(消火)の方法がとれず、ホースを運んで消すというような一方方向からの消火活動も困難だったという要因があると思う。長く住み慣れた住宅だし、木造住宅も多いみたいなのでなかなか防火対策が進まないというか難しいと思う」

 

 

 

 

 

また、空気が乾燥する中、他の地域でも火災に注意が必要として対策を呼びかけています。

 

 

◆大分大学減災・復興デザイン教育研究センター小西忠司客員教授

 

「火を使う機会が多くなる冬なので火の管理、例えば火元から調理中に離れないとか、ストーブとか火気のあるものに注意するしかない。コンセントの埃の部分など年末に向けて掃除する部分にコンセントの周りに埃が溜まっていないかとか、あるいは電気のコードが劣化して硬化して固くなって電流が流れた時に、加熱しやすくなっていなかなどその辺も年末の掃除をする場合に気を付けるといい」

 

 

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