東九州最初のデパートがルーツの老舗婦人服店 破産申請へ 大分市中心部の商店街で増える空き店舗

2025年09月10日 16:50更新

東九州で最初のデパートがルーツとなる老舗の婦人服店が破産申請に向けて手続きを進めていることが分かりました。

 

 

店舗のあった大分県大分市の商店街では空き店舗が増えているということでその背景も取材しました。

 

 

 

◆TOS甲斐菜々子記者

 

「大分市のガレリア竹町商店街の中にあるこちらの婦人服店。事業が停止し現在はシャッターが閉められた状態となっています」

 

 

東京商工リサーチ大分支店によりますと、「いちまるプラス」は呉服店として江戸時代の1652年に創業し1934年には東九州で初の百貨店「一丸デパート」を開業しました。

 

 

戦後は衣料品店として再スタートし、婦人服などを販売していましたが大型商業施設との競合やインターネット販売の台頭で業績が落ち込み、コロナ禍後も回復しなかったとみられます。

 

 

負債総額は不明で大分地裁に破産申請を行う予定です。

 

 

いちまるプラスがあったガレリア竹町では空き店舗がじわりと増えています。

 

 

 

 

 

◆竹町通商店街振興組合 足立 篤志 理事長

 

「原材料の高騰だったり人件費の高騰が要因になっていて事業規模縮小という形で商店街から違うところに移って、もっと家賃を安いところに人件費も抑えてという傾向になっていると思う」

 

 

また、建物の老朽化によって使用できない店舗が増えていることも要因の一つだということです。市の調査では、2022年に10・5%だった空き店舗率は8月末時点で17・1%まで上昇しています。

 

 

市では商店街の空き店舗を活用する事業者に最大で150万円の補助金を出していて「事業者をサポートして空き店舗の解消に努めていきたい」と話しています。

 

 

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