交通事故遺児に寄付金 入学や卒業の祝い金などに JA共済連大分が20年前から行う
台風10号で冠水被害があった大分県由布市湯布院町では収穫前の稲が倒れる被害が出ています。
新米の時期を直撃した今回の台風、コメ不足に追い打ちをかけることになるのか取材しました。
◆生産者 佐藤和利さん
「漬かった跡。ここまで(水が)来たよという跡。完全に稲が地面と平行になるくらい倒れている。これが乾かないと悪い米としての価値が下がる」
由布市湯布院町 川北です。
台風10号で宮川が氾濫し冠水の被害にあいました。
生産者の佐藤和利さんは合わせておよそ1ヘクタールの田んぼを所有していますが水が流れ込み、稲の3割ほどが倒れた状態に。
2週間後に収穫を控えていただけに肩を落としていました。
◆生産者 佐藤和利さん
「悲しい。せっかく作ったのにという。(台風が)もう少し遅くなると被害が無かった。ちょうど時期が悪い」
今回の被害で新米の出荷量が減ってしまうため販売価格が少しでも上がればありがたいと切実な思いを抱えていました。
◆生産者 佐藤和利さん
「肥料、農薬とかそのような物が高騰しているので、販売価格が上がってくれるとうれしいと生産側としては思っている」
収穫前の新米を襲った台風。
全国的に問題となっているコメ不足への影響はあるのか見ていきます。
まずはそもそもどうしてコメが不足しているのでしょうか。
2024年7月末時点の全国の米の在庫量は82万トンとなっていて2023年に比べるとおよそ3割少なくなっています。
その理由をJA全農おおいたに聞きました。
1つは2023年の猛暑の影響でコメの生育が良くなかったこと。
さらにインバウンドの増加で外食産業の需要が高まったことや
台風や地震で米を買い求める人が急増したことなどが挙げられるということです。
急激に需要が高まったことを受けコメの価格が上がっています。
JA全農おおいたによると8月中旬のコシヒカリ5キロあたりの販売価格は2023年は1780円だったのに対して、2024年は2680円と900円近く高くなっています。
台風被害もありましたが今後、在庫や価格はどうなっていくのでしょうか。
JA全農おおいたの衛藤さんに話を聞きました。
◆JA全農おおいた米麦課 衛藤孝史さん
「県内の早期米のコシヒカリを始めとする品種が徐々に収穫されて9月の中旬からは収穫出来る品種も増えてくるので店頭に随時並べられると思う。10月中旬までにはしっかり新米が購入できるような形になってくると思う」
また価格については「今よりは落ち着く見込みだが高値の水準が続いていくのではないか」と話しています。