「浮いて待て!」夏に多い水難事故 万が一溺れたら…対処法や救助方法を聞く

2024年07月28日 08:00更新

夏休みに入り海や川で遊ぶ機会も多くなるこの時季。ただ、気をつけないといけないのが水難事故です。水辺に潜む危険性や対処法を取材しました。

 

梅雨明けが発表された22日、大分県大分市の田ノ浦ビーチは多くの子供たちでにぎわっていました。

 

 

ーー遊びに来た人

 

「海にはちょうどいい気温ですね」

 

「ちょっとでも涼しく感じられればいいかなと思って(海に来た)」

 

 

子供たちにとって、海や川での遊びは夏休みの楽しみの1つです。

 

 

 

2023年の夏、560人以上が水難事故に

 

その一方、毎年夏には全国各地で水難事故が。警察庁によりますと、去年の夏、全国では568人が水難事故に遭い、このうち中学生以下の子供は全体の約2割にあたる106人でした。亡くなった子供は16人で大分県内でも1人の命が失われました。

 

 

子供の水難事故で亡くなった人が最も多かったのが「川」。16人のうち、半数以上となる10人が亡くなっています。そんな川に潜む危険性を、水難事故での救助方法などを指導する日本赤十字社県支部の梅谷さんに解説してもらいました。

 

 

 

ーー水上安全指導員 梅谷大輔さん

 

「浅瀬でも死亡事故に繋がる可能性があるということは、十分に知っておいてほしいなと思います」

 

 

気をつけないといけないのが水位です。浅いと思って進んでいくと…急に深くなる場所もあり、注意が必要です。

 

 

ーー水上安全指導員 梅谷大輔さん

 

「石の表面にコケがびっしりついているような場所もあって、スルッと踏み込んで足をくじいてそのまま深みに入ってしまう可能性もあるので気をつけてほしい」

 

 

 

 

ヒモとペットボトルが救助の道具に

 

では、万が一溺れた人がいた場合、どのように対処したらいいのでしょうか。

 

 

ーー水上安全指導員 梅谷大輔さん

 

「大丈夫ですか?これにつかまってくださいね」

 

 

助けに行った人も溺れないよう、まずは陸からの救助を試みましょう。例えば、つかまれそうなものを投げます。ヒモを結んだペットボトルに水を少し入れ、投げると岸から離れた場所まで届けることができ、ヒモを引っ張って救助することができます。ほかにも、子供にライフジャケットを着用させたり、目を離さないようにするなど周りの大人の備えも大切です。

 

 

 

溺れてしまったら「浮いて待て」

 

さて、溺れてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか?キーワードは「浮いて待て」です。叫んだり、両手を上げて周囲に助けを求めたりすると、水の中に沈みやすくなってしまいます。一方、手足を広げ仰向けになると呼吸もしやすくなり、長時間浮けて救助される可能性が高くなります。

 

万が一に備え、「浮いて待て」をお子さんとプールなどで練習しておくのもいいかもしれません。

 

 

いよいよ始まった夏休み。楽しいはずの水遊びで事故に遭わないためにも十分注意しましょう。

 

 

 

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